今回のストーリーは「ミニ売り」を軸に、
と、オプション玉の出し入れによって合成ポジションが変化していく、軽い操作系のレポートを書くことができた。
基本的にわたしの場合は特定のスプレッドを組んで・閉じる(全返済して一旦完結させる)、いわゆる単発スプレッドが多い。今回のように玉の組み換えをガチャガチャとするとき、大抵は当初の思惑を外しウマくいっていないとき。
言ってしまえば、外れたアテをリカバーしようとジタバタしているということ。今回のように結果的にウマく立ち回ることができる場合もあるが、かえって傷口を広げることもある。良くも悪くもオプション取引の参考にしていただければと思う。
- 2019.05.28(火)23:35 プロテクティブ・コール NYタイム午前
- 2019.05.29(水)09:25 プット・バック・スプレッド 東京市場オープン
- 2019.05.29(水)23:25 NYタイム午前
- 2019.05.29(水)23:45 ミニ売り NYタイム午前
- 2019.05.30(木)01:00 カバード・プット NYランチタイム
- ・「セリングクライマックス」を検知
- 2019.05.30(木)15:00 東京市場クローズ
- 2019.05.31(金)14:20 東京市場午後
- 2019.05.31(金)14:20 プット売返済
- 2019.05.31(金)14:55 プット裸買い 東京市場クローズ
- 2019.05.31(金)21:35 欧州市場午後
- ・プット・バック・スプレッド成功の形
- 2019.06.01(土)01:50 NY市場ランチタイム
- 2019.06.01(土)03:10 全返済
2019.05.28(火)23:35 プロテクティブ・コール NYタイム午前
昨日から今日の日中まで完全に無風だった日経平均先物。NSに入り少し微妙な雰囲気に変わってきたようだ。NYタイムがオープンして1時間ほど経過し一時プラス140ドルあったダウは上げ幅縮小。「プロテクティブ・コール」をエントリーしておこう。
2019.05.29(水)09:25 プット・バック・スプレッド 東京市場オープン
水曜日の東京市場がオープン。日経平均先物は21000円を割れてきた。昨晩のダウは-240ドルのー1%、VIXは17.50ポイント。
レーダーが反応。ホールド中の「プロテクティブ・コール」に、「プット・バック・スプレッド」を追加。今のところ寝ているプットの(skewの)立ち上がりを取りに行きます。NSには立ってくるのではないだろうか。
「プロテクティブ・コール」 + 「プット・バック・スプレッド」の合成スプレッドを再分解すると、FOTMの「ロング・ストラングル」 + NTM(ニア・ザ・マネー)の「カバード・プット」とも言える。
2019.05.29(水)23:25 NYタイム午前
NYがオープンして1時間経過したがNSはオープンから動きが止まり、プット・コール共にIV急落。日経平均先物の方向性は間違えていないと思うが、どうやらボラティリティの読みが甘かったようだ。これから動きが出てくるのかもしれないが、読みが外れたのは事実。
賞味期限が切れる前に「プロテクティブ・コール」+「プット・バック・スプレッド」を外していこう。
2019.05.29(水)23:45 ミニ売り NYタイム午前
「プロテクティブ・コール」+「プット・バック・スプレッド」を解体し、ポジションは「ミニ売り」のみとなった。ここからNYタイムの動向を見ながら再度スプレッドを組み直していこう。
1906P20500 @-1qty 150.00 JPY -> close 160.00 JPY (-10,000 JPY)
1906P22000 @+5qty 28.00 JPY -> close 13.00 JPY (-75,000 JPY)
1906P19000 @+8qty 15.00 JPY -> close 15.00 JPY (+0 JPY)
This profit and loss -85,000 JPY
Total profit and loss -85,000 JPY
2019.05.30(木)01:00 カバード・プット NYランチタイム
上のIV推移の画像の通り、先にロング・スプレッドを解体した直後にIVは急反発し全戻し。タイミングが合わずボラティリティの波から振り落とされた。全く乗れない。うーむ。
ダウは一旦の「セリングクライマックス」っぽいブン投げが入ると急落し、25000円割れの-400ドル-1.5%超まで突っ込んだ。VIXは18ポイント後半まで上昇。「セリングクライマックス」っぽい、というのは「レーダーが反応」したから。
・「セリングクライマックス」を検知
日経平均先物もダウの「セリングクライマックス」っぽい動きに連動しドカッと急落。前号のレポートにも書いたが、「セリングクライマックス」の裏付けとして、日経平均先物の安値更新局面からプットIVが再び剥げ始めている。過信はできないが、オプション取引で使う短期的な時間軸ではかなり精度が高い。これを通称「レーダーが反応」。
ポジションはホールド中の「ミニ売り」に、盛り直したプット売玉を追加して「カバード・プット」へ。オプション・ショートに転じます。
前号のレポートも合わせて参考にしていただければと思う。
そこで精度を高める、ちょっとした「コツやテクニック」を一つ。
それは「日経平均先物が新安値を更新しそう、もしくは更新していく局面にもかかわらず」、という条件を付加して「プットが盛りのピークを付け剥げ始めたとき」を観察するというものだ。
ようするに「先物とプットIVの逆行」だ。先物が新安値を付けるか付けないかというときに、盛ってきたプットが剥げ始めるという逆行が見られたとき、既に「セリングクライマックス」は終わった可能性がある。
Lv0074【カバード・プットの鉄板エントリーのタイミングとは?精度を高めるコツやテクニック】+177,000 JPY2018年の年末までレポート内で「いつものアレ」というと「プロテクティブ・コール」のこと……
2019.05.30(木)15:00 東京市場クローズ
今日の東京市場は小動きのままクローズ。ポジションは「カバード・プット」をホールド。
2019.05.31(金)14:20 東京市場午後
昨晩のNY市場は静かだったが、東京市場オープン前にメキシコに対する関税のトランプツイートが伝わると雰囲気は一転。寄り付き下窓でスタートし、この時間になって前場の安値を更新してきている。
ドル円は119円割れ、落ち着いていた米長期金利も低下し債券高、IVもしっかり上昇してきている。いろいろ怪しい雰囲気なので、ここでプット売玉は外してしまおう。
2019.05.31(金)14:20 プット売返済
プット売玉を返済し、ポジションは再びミニ売りのみに。このマーケットの流れはNSも続くのか、様子を見ていこう。
1906P20000 @-3qty 105.00 JPY -> close 115.00 JPY (-30,000 JPY)
This profit and loss -30,000 JPY
Total profit and loss -115,000 JPY
2019.05.31(金)14:55 プット裸買い 東京市場クローズ
いやーこれは「あかんヤツ」きてるかもしれない。5月最後の日にこれだ。
NSのFOTMプットの吹き上がりに備えて、いまだ反応していないFOTMプットを裸買い。ポジションは「ミニ売り」+「プット裸買い」。スプレッドではなく、デルタ・ショート+FOTMプットのボラ買いのポジション。
「プット・バック・スプレッド」を入れるのがこの場合の正しい対応だと思うが、売玉はあえて入れずにFOTMプット買いのみ建玉。軽く勝負ポジションっぽくなってしまった。
2019.05.31(金)21:35 欧州市場午後
NSは寄りから一段安。ポジションは「ミニ売り」+「プット裸買い」をホールド。あと1時間ほどでNY市場がオープンするが、様子を見ながら状況次第でポジションをイジっていこう。VIXは19ポイント台に乗せてきた。
・プット・バック・スプレッド成功の形
スマイルカーブはATMは前日比(日中大引け比)変わらず、FOTMプットは1%超まで盛ってきた。キレイな「プット・バック・スプレッド」成功の形。
ようするに、寝ているスマイルカーブのskewが立ってきた様子がコレ。このskewの立ちを取りに行くのが「プット・バック・スプレッド」。逆にskewの寝を取りに行くのが「プット・レシオ・スプレッド」。「skewの変化」は少なくともスマイルカーブを観察していないとわからない。
#スマイルカーブ はATMは前日比(日中大引け)変わらず、FOTMプットは1%超盛り。キレイなプット・バック・スプレッド大勝利の形 #225OP #225オプション #スマイルキャッチャー pic.twitter.com/xfcwxAU2Pq
— ゑもん🐾日経225オプション (@Emon201) May 31, 2019
2019.06.01(土)01:50 NY市場ランチタイム
プット・コール共にIVは大きく「謎剥げ」。週末とはいえ、この「剥げ散らかり」っぷりは予想できなかった。リバウンド時の剥げ方とも違う。なんだろう、コレ。
このマーケットの状況でなぜここまで剥げ散らかる始末となっているのか、合理的な説明はできないが、こうなった以上ポジションを引っ張ることはできない。返済していこう。
2019.06.01(土)03:10 全返済
随分とポジションを萎ませてしまったが全返済。さあ次のチャンスに備えていこう。
1906M @-5qty 21160.00 -> close 20440.00 (+360,000 JPY)
1906P18500 @+20qty 11.00 JPY -> close 14.00 JPY (+60,000 JPY)
This profit and loss +420,000 JPY
Total profit and loss +305,000 JPY