激動のコロナショックに揺れるマーケットは3週間目にしてようやくリバウンド局面に入った。それではオプション・トレードの現場の様子を詳しく見ていこう。
2020.03.24(火)02:50 プロテクティブ・コール NY市場午後
三「連休」明けの月曜日のNY市場。日中からのマーケットを見ていると、どうも相場が強い。FRBがQE4をアナウンスしたこともあるのだろうが、だいぶ下値警戒が薄れてきたように思える。それでも先物が急落していけばIVも盛るのだろうが、下値ではすかさず強烈な買いが入ってくる印象。これではIV盛りも中途半端に終わってしまう。
このような明確な「環境の変化」が見られるので、今までのような「プロテクティブ・プット」をイケイケどんどんで入れていくのはいささかリスキーな状況となってきた。「スマイルキャッチャー」で「シミュレーション」の「プロテクティブ・プット」を取ってみると良くわかると思うが、先週後半あたりから「下げない・盛らない」でなかなか苦戦しているはずだ。それは先週のいくつかのレポートからも見て取れる。
こういうとき「環境の変化」に気が付かずにこれまで儲かった手筋を同じように繰り返していると、今まで得た利益を吐き出してしまうばかりか、あっという間に損失の山ができてしまう。今までそれで何度も痛い目を見てきているわたしが言うのだから間違いない。1日2日くらいは何もしない日を作り、一旦冷静になってマーケットを見直す必要がある。
オプション売りで一発大損も手痛いが、大相場にうまく乗れて取引口座に一度入ってきたおカネを吐き出すのは、余程の真性ドMでない限り我慢できないほどの苦しみだ。だからレポートにも繰り返し書いてきているように「環境の変化」には本当にご用心。大相場だろうが何だろうが負けるくらいならヤラない方がまだマシなのだ。
で、どうすれば?NYタイムのこの時間、何度も跳ね返されている上値抵抗17500円付近を再度トライしてきたところで「プロテクティブ・コール」をエントリー。コールは剥げ推移となっており(プットは大剝げだが)ちょうど良いタイミングだ。リバウンド期待からか、プットよりもコールが強い今の相場にはこのスプレッドがしっくりくると思う。明日の日中に一段剥げるようなら、乗せていこう。
2020.03.24(火)11:30 東京市場ランチタイム
火曜日の東京市場前引け。「デルタ調整」のプット買@+1枚。「プロテクティブ・コール」のプラスに傾いたデルタをヘッジ。マーケットが下落に転じた時に生きてくる。デルタヘッジはする派としない派で賛否両論だが、わたしはその時々派だ。
この場合、本来ならデルタヘッジは「ミニ売り」で行うが、昨日からの楽観ムードからガッツリと剥げてくれたプットを(その方が面白そうなので)使っていこう。合成ポジションは「プロテクティブ・コール」+「プット買い」となった。「ロング・ストラングル」+「ミニ売り」とも分解できる。
2020.03.24(火)15:05 東京市場クローズ
東京市場クローズのこの時間、昨日話題になったサイダー疑惑と同様の雑な先物上げ。それでは返済していこう。
2020.03.24(火)15:10 全返済
全返済。次のタイミングを狙っていこう。
2004C19500 @+2枚 105.00円 → 返済 200.00円 (+190,000円)
2006M @-2枚 17400.00円 → 返済 18080.00円 (-136,000円)
2004P15000 @+1枚 150.00円 → 返済 140.00円 (-10,000円)
今回確定損益 +44,000円
合計確定損益 +44,000円