- 2019.04.16(火)12:15 カバード・プット 東京市場ランチタイム
- ギルドの訓え「ATMドッスン」と「上げの全盛り三連発は売り」
- 不本意ながらセータ狙い
- 2019.04.17(水)09:10 ミニ売増玉 東京市場オープン
- 2019.04.17(水)23:00 NY市場オープン
- 2019.04.18(木)15:00 プット売増玉 東京市場クローズ
- 2019.04.19(金)23:20 欧米市場イースター休場
- 2019.04.22(月)23:25 NY市場午前
- 2019.04.23(火)22:50 NY市場オープン
- 2019.04.24(水)15:00 東京市場クローズ
- 「スマイルキャッチャー」の245日換算と365日換算の切替
- 2019.04.25(木)15:05 東京市場クローズ
- 2019.04.26(金)09:10 東京市場オープン
- 2019.04.26(金)09:25 全返済
2019.04.16(火)12:15 カバード・プット 東京市場ランチタイム
今週の日経平均先物は21,500円のレンジ上限を上抜けたことで、今日も堅調に推移。前場は22250円まで上昇した。
レーダーが反応。いやむしろ超反応。日経平均先物の上昇トレンドに応じて「上げの全盛り」を続けてきたIVだが、前場にはATM中心に「ドッスン」と急落・崩落を見せ、マーケットは変化の時を迎えたと確信。「カバード・プット」をエントリー。
確信とはつまり数日続いた「上げの全盛り」の後、ATMのIVが「ドッスン」と剥げ始めたら、それは日経平均先物は上昇一服とマーケットが考えていることを示す最初のサインということだ。これは日経平均先物を売買するトレーダーにも有用なシグナルだが、もちろんスマイルカーブを観察していないといけない。もしかしたらIVも剥げターンに入った可能性もある。
「上げの全盛り」してきたATMのIVが剥げターンに入ったということは、日経平均先物が下げるとATMのIVは剥げる「下げ剥げ」になるということ。このような「環境の変化」を見逃さず柔軟に対応していくことは重要だ。
ギルドの訓え「ATMドッスン」と「上げの全盛り三連発は売り」
よって今回のように数日「上げの全盛り」してきたATMのIVが「ドッスン」(急落・崩落)したことを「スマイルカーブ」で観測できたら、ATM付近のボラティリティはとりあえず(むしろ躊躇なく)売ってみよう。
そのときのスプレッド戦略は「ショート・ストラングル、ストラドル」などが王道だろう。「ドッスン」を見た後で売っても大抵は十分に間に合う。ダメなら損切りするまで。ただしオプション売りの危険性を十分に理解しているのはもちろんのこと、後ほど調整していけるように小さなポジションからスタートしよう。言うまでもなく「ショート・ストラングル、ストラドル」は「即死ポジション」だ。
もう一つ、「ギルドの訓え」にある「上げの全盛り三連発は売り」というのは、日経平均先物の上昇と共にATMのIVが3日ほど「上げの全盛り」してきたらボラティリティを売る、という訓え。「上げの全盛り」は3日目で終わる、という経験則に基づいたものだ。そんなときに乗り遅れたからといって焦ってオプションを買うと、とんでもない目に合うので気を付けよう。
不本意ながらセータ狙い
今回の場合の狙いはもう1点ある。それはセータだ。以下のレポートではこのように書いている。
しかし絶対的な時の経過を味方に付けているからといって、セータを過信してはいけません。オプション売りのポジションを持つトレーダーは、セータによる利益とガンマによる損失を両睨みしており、セータとガンマの綱引きの結果、セータが負けてガンマが勝てば、オプション売りは負けます。
Ep0011【セータとは?時はカネなり、しかし……|必須グリーク解説(4)オプション取引】(目次へもどる) “時は金であることを忘れてはならない。1日の勤労によって10シリングを……
前述の「ドッスン」観測により月末の「BOJ」と「10連休」というイベントを控えて日経平均先物の上昇が止まった後はヨコヨコ停滞を見込んでいるので、それが正しければこの綱引きはセータが勝つであろう、だからポジションを閉じるまでセータを稼ごう、という算段だ。ただしイベント前のヘッジ需要でIVは思ったほど剥げないかもしれない。
個人的にはセータ狙いは好きではない。「即死ポジション」を抱えたまま比較的長い期間ホールドを続けることになるので、寝れないほどのメンタルダメージを受ける。自分で言うのもナンだがこう見えてわたしは繊細なのだ。だが好き嫌いでメシは食えないのも分かっている。
ということで、ここまで特に盛ってきたプットのNTM(ニア・ザ・マネー)を売り、同時にミニ売りを当てるポジション、「カバード・プット」をエントリー。前号のレポートも「カバード・プット」だったが、今回は再エントリーした格好だ。危険性や注意点などは以下の前号のレポートを参照していただきたい。
上で「ショート・ストラングル、ストラドル」が王道などと書きながら、OTMプットで「カバード・プット」を組んでいるのは好みの問題もあるが、日経平均先物はここで頭打ちとなりいずれ反落、ATMは現在の22250円から下に移動すると考えたからである。
2019.04.17(水)09:10 ミニ売増玉 東京市場オープン
1906M22300@-1、ミニ売増玉。
2019.04.17(水)23:00 NY市場オープン
今日一日ここまで特に動きはなし。やはり日経平均先物の上昇は止まり、ヨコヨコ停滞期に入ったという読みは間違っていないようだ。ポジションは「カバード・プット」をホールド。
2019.04.18(木)15:00 プット売増玉 東京市場クローズ
ようやく日経平均先物は22000円近くまで下落してきた。先物の下落に合わせて下げ剥げの「スライド効果」を帳消しにし、更に盛ってきたOTMプット。既に売っている1905P21500を120円@-1で売増玉し「デルタ調整」。デルタをショートから微ロングへ。
今日の欧米市場はイースタ休暇で一部半ドン、明日は休場、週明け月曜日も一部休場となる。NSからは日経平均先物の動きは停止し、IVも剥げてくるのではないだろうか。ATMは週明けにも再度「ドッスン」きそうな雰囲気も感じる。
2019.04.19(金)23:20 欧米市場イースター休場
欧米市場はイースター休暇で不在、MMも不在でスマイルカーブが取得できず。ポジションは「カバード・プット」を「週越え」。
2019.04.22(月)23:25 NY市場午前
週明け月曜日、日経平均先物は日中の寄り付き後に多少の乱高下があったもの、その後この時間まで特に変化はない。ポジションの評価も変化ナシ、ホールド。
2019.04.23(火)22:50 NY市場オープン
イースター明けのNY市場がオープン。相変わらず日経平均先物はここまで特に動きナシ。
2019.04.24(水)15:00 東京市場クローズ
昨晩のナスダックは史上最高値を更新。日経平均先物は今日も特に動きナシ。明日は「BOJ」が控えている。
モニターを4Kに買い替えたので画面のレイアウトを変更した。今回からスクリーンショットの画像も上記の通り変わる。モニターは商売道具なので重要だ。
ただただモニターの前に静かに座ってマーケットとポジションを監視し、セータを抜き続けているだけの日々が続く。「自宅警備員」とはこのことだろう。何と言われようとわたしはトレードで生計を立てるこんな生活がとても気に入っている。こうやってレポートを書くのも楽しい。「ギルド集会所」に行けばいつでもそこには仲間がいる。だからずっと続けていきたい。
「スマイルキャッチャー」の245日換算と365日換算の切替
上の「スマイルカーブ」と「時間的影響を排除したスマイルカーブ」の画像をご覧いただきたい。
どちらのスマイルカーブも10連休の影響を受け、245日換算と365日換算とではこのように形状が大きく異なる。245日では期近割高>期先割安、365日では期近割安<期先割高。どちらも正しいスマイルカーブだが、片方だけ見て割安・割高といった判断をすることはできない。かといって時計が2つあると何時かわからない。
「スマイルキャッチャー」は245日換算と365日換算を簡単に切り替えられる。現在値シートの「H3」だ。
「スマイルキャッチャー」はココから手に入れよう。エクセルで起動するオプション取引支援ツールだ。
2019.04.25(木)15:05 東京市場クローズ
「BOJ」を無風で通過し日経平均先物は特に動きナシ。今日のNSは動きが出るか。
2019.04.26(金)09:10 東京市場オープン
10連休前の金曜日がスタート。昨日のNSも特に動きはなかった。
ペイオフダイアグラムの画像でも分かるように、日経平均先物はちょうど「カバード・プット」山の頂上付近にやってきた。ポジションを組んだ当初から比べるとずいぶんと巨大化してきた「カバード・プット」山だが、残念ながらタイムオーバーでもうこれ以上の剥げは期待できないだろう。良いタイミングなのでタイミングを計って返済していこう。
2019.04.26(金)09:25 全返済
全返済完了。今月2回にして最後のトレードが終わった。それにしてもIVは一切剥げなかったので、セータを抜いただけのトレードだった。相場が動かなければ時間経過でオプションは減価し続ける。こんな時期もある。
明日から10連休、皆さま良い休日を。フレッシュして来月連休明けにまた元気にお会いしましょう。
1906M @-6qty 22216.00 JPY -> close 22105.00 JPY (67,000 JPY)
1905P21500 @-3qty 102.67 JPY -> close 70.00 JPY (98,000 JPY)
This profit and loss +165,000 JPY
Total profit and loss +165,000 JPY