=2024.06.07追記=このレポートを動画化しました。併せてぜひご覧ください。
すっっごい久しぶりなレポートのような気がするが、しれっとオプション・トレードの現場の様子を詳しく見ていこう。(パンローリング神殿の大神官さまに睨まれたので慌ててレポート書きだしたわけではない決して)
※今回のレポートは「パンローリングチャンネル」内の動画でも紹介させていただいた。ご興味ある方はそちらの動画もぜひご覧いただければと思う。
2023.04.10(月)19:25 期近コール裸買い + 期先プロテクティブ・プット新規建て
まずここ最近の先物日足チャートから。
04SQ週の月曜日、欧州市場午前。何やら……「SQ週 × 専業メシネタ × ボラティリティ・トレード × ガンマ・トレード」の匂い。本来ならば(この世界の正統派で生きていくのであれば)期近のポジションは「プロテクティブ・コール」もしくは「リバース・コール・カレンダー・スプレッド」が最適解だろう。
しかし今回は期近「コール裸買い」+期先「プロテクティブ・プット」というポジションを組んだ。変な(カレンダーな)「ロング・ストラングル」+「ミニ買い」と分解再構成しても良い。
期近コールはあえて「裸買い」、いやこれもテキトーにやるつもりではないのだが、多少スケベ心がわいてしまった。まぁこんなポジションでも大きな問題が起きることはないだろう。水曜日(あさって)のNYタイムには大注目の米CPIイベントが控えているので、直近で大きな剥げには見舞われないと思う。
もちろん「上げの全盛り」狙いのポジションとなるが、本格的にIVが盛りだすのは先物が28500円を超えたあたりからだろう。当然にガンマ・ロング、ベガ・ロング、全振りの短期決戦のポジションなので、米CPIイベントが予定されている「魔水」(取引上は 魔木)のNSまでが勝負だと思う。
それでなぜ2つのポジションが入っているのか、それは入れるタイミングとかぶったからという単純な理由。
今の先物がベターな水準で、かつ明後日の大型イベントを控えIVは剥げずらいタイミング。ゆえにこれら条件が揃ったのであれば「ギルドの訓え、三対二の法則」が見事にガチ成立するという思惑。だから「プロテクティブ・プット」を入れた。
詳しくは過去のレポートを参考にしていただければと思う。
(参考レポート:なぜ「プロテクティブ・プット」が入っているのか)
ただし「コール裸買い」というポジションは上の2つの条件にプラスしてさらに満期が迫り残存わずか、という条件が必須になる。多少の上げ相場だからと言って残存たっぷりのタイミングで「コール裸買い」をするのはあまりオススメできない。「理論と実践の違い」でオプショントレードの実戦では教科書通りにはいかないのだ。
(参考レポート:オプショントレードの実戦では教科書通りにはいかない)
それでは肝心な「コール裸買い」+期先「プロテクティブ・プット」のポジションの詳細を画像で見ていこう。
なおこのポジションを取る前、「射撃用意」段階の小話を別のレポートに掲載している。いつも「初弾必中 ・ 正射必中」を心がけているわたしの場合ではあるがポジションを取る前にはそれなりに「準備運動」が必要なのだ。そちらのレポートもよろしければ併せてご覧いただければと思う。
(参考レポート:「射撃用意」段階の小話を別のレポートに掲載)
2023.04.10(月)21:30 「コール裸買い」を増玉
数時間後、欧州市場午後。先物微反落、あーこれガチでくるやつだわ。期近の「コール裸買い」を増玉、確信犯的(当てにならない)に乗せた。この後チャンスがあればさらに乗せる準備をしておこう。ほんとクズオプションが大好物なのわたし。
(参考レポート:クズオプションが大好物)
2023.04.11(火)11:35 ホールド中
一晩が明けて火曜日、東京市場ランチタイム。前引けで先物は+350円ほど。28000円台に乗せてきた。
しかしスマイルカーブは「上げの全盛り」には至らず「上げのP盛りC剥げ」。期近「コール裸買い」はまったく盛っていないが、ポジティブ・ガンマの超絶効果がガッツリ入って一気に評価益が乗った。
オプション特性を最大限に生かしたトレード(の一つ)とは、皆さまコレですよコレ。でも魔法でも何でもないので特別なことは何もしていない。ポジションにこのような評価が乗る理屈はここまで張ってきた画像の中にすべて掲載されているので、気にある方はあとでじっくり観察するとよいと思う。オプションやるなら絶対に覚えておこう。
さあこの機会に期近「コール裸買い」の返済注文を入れ、評価益をポケットに入れてしまおう。
2023.04.11(火)11:50 期近「コール裸買い」を半分返済
まず期近「コール裸買い」の半分(5/10枚)を返済完了。残りの半分の返済注文も入れていこう。
2304C28500 @+5枚 建値 7.00円 → 返済 25.20円 (+91,000円)
今回確定損益 +91,000円
合計確定損益 +91,000円
2023.04.11(火)12:00 残りの期近「コール裸買い」も返済
続いて期近「コール裸買い」の残りも返済完了。これでポジションは期先の「プロテクティブ・プット」のみとなった。このポジションであればもうしばらくホールドを続けても問題は起きないだろう。とりあえずこのままNSまでホールドすることにした。
2304C28500 @+5枚 建値 6.00円 → 返済 25.00円 (+95,000円)
今回確定損益 +95,000円
合計確定損益 +186,000円
2023.04.12(水)14:25 ホールド中
翌日、水曜日の東京市場後場、今晩NSには大注目(棒)の米CPIが控えている。イベントきっかけで先物が着火して上に走ってくれれば「プロテクティブ・プット」の評価を伸ばせるのだが……どうかな。このままポジションをホールドしたままNSに突入していこう。
2023.04.13(木)15:05 ホールド中
翌日の木曜日、04月限の最終売買日がクローズ。昨晩NSにCPIを通過したが……なんか微妙だな。とりあえずNSまでホールドしてみよう(小声)。
2023.04.13(木)22:20 ホールド中
欧州市場午後。うーむ。NY市場の到着前だが今回はSQ絡みの上仕掛けはなさそうな様子。ここまで粘ってみたが一旦全返済をかけていこう。
2023.04.13(木)22:30 全返済
NY市場オープン、全返済完了、ふう。良いトレードができたと思う。次のチャンスを狙っていこう。
2306M @+2枚 建値 27695.00円 → 返済 27175.00円 (+96,000円)
2305P26500 @+1枚 建値 165.00円 → 返済 88.00円 (-77,000円)
今回確定損益 +19,000円
合計確定損益 +205,000円
2023.04.14(金)11:30 その後の追跡
その後追跡、翌日の04SQ日、東京市場前引け。04SQ値は「28,519.43」くあー28500円まで登ったかー。今回のポジションのタラレバシミュレーションは以下の画像。トレードで100点満点なんて目指さなくていーんだよ(捨て台詞)