今回のレポートは先物の急落を見てから「プロテクティブ・プット」を組み、その後に更にベガを積むために「ロング・ストラングル」に組み直しをしていったレポート。
しかしわたしの返済が早すぎて「ロング・ストラングル」の真価を十分に生かすことができなかった。そこら辺は「その後の追跡シミュレーション」を記述したのでぜひ参考にしていただければと思う。
また前号のレポートの通り、日中には「カバード・プット」を返済している。前号のレポートは以下のリンクからどうぞ。
それではオプション・トレードの現場の様子を詳しく見ていこう。
2020.06.24(水)16:50 プロテクティブ・プット 欧州市場オープン
水曜日のNS、欧州市場がオープン。生ぬるく先物ヨコヨコ・IV大剥げの日中とは打って変わり、NSは欧州市場の急落で始まった。コールIV(ErisC)、プットIV(ErisP)共にやや盛り返してきている。ドイツでコロナ感染者が急増したことによる第二波懸念のようだ。
前号のレポートの通り、日中は「カバード・プット」を返済した。今回はマーケットの流れに従い、素直にプットを買っていこう。先物は既に一段安してしまったが、この雰囲気なら今からでも十分に間に合いそうだ。「プロテクティブ・プット」をエントリー。
先週末のアメリカとブラジルの感染者急増(Lv0165のレポート)もあり、今晩NY市場でも先物の下落が止まらなければ、連日のIV剥げによりATMで23%まで低下したボラティリティは再び爆発を起こすかもしれない。
以下、ギルド集会所より。
MM 16:47
ありがとうございます
あれ? 先物にボラ反応してますね
Emon 16:47
欧州ちょっと・・・
Kaz 16:49
ドイツが効いてるんでしょうか
ボケボケだったザラ場とはちょっと変わりましたね
Emon 16:50
ちょっと緊張感でてきましたね
gaaing 16:52
あちらこちらと急降下
みんなも IV も盛り上がってまいりました
2020.06.24(水)17:30 ミニ返済 欧州市場午前
ミニ買玉を返済、ポジションは「プット裸買い」となった。返済したミニ買玉はコール買玉に転換するつもりで7C24000を買い指値注文中。
今更ながら先物の下落にすこぶるIVの反応良いのでミニ買玉をコール買玉に変換し、デルタだけでなくベガも買っていこうと思う。現在のベガ値は+27円ほどなので、この倍程度は欲しいところ。ちょっとしょっぱなから玉の取り回しでコケている感。
2009M @+1枚 22340.00円 → 返済 22300.00円 (-4,000円)
今回確定損益 -4,000円
合計確定損益 -4,000円
2020.06.24(水)18:25 欧州市場午前
7C24000を19円買に指値して粘っていたが、みるみる盛り盛りとコールIV(ErisC)は盛ってしまい結局、指値を21円に変更し約定。先のミニ買玉の返済時に素直にぶつけておけば良かった。やっぱり何だかコケてる感。
まぁこういうこともあるあると言うことで、合成スプレッドは「ロング・ストラングル」となった。ペイオフダイアグラムの画像内に示されている通り、この「ロング・ストラングル」のベガ値は+57円ほど、スプレッドの評価はIV±1%毎に±57円のベガ損益が発生することを意味している。
ベガ値は「ボラティリティ・トレード」の利益の源泉であり、またガンマ値と共にオプションのリスクの大きさを示す重要な値の一つ。自分が何をやっているのか分からないのではお話にならないので、オプションをイジる際には必ず把握しておこう。
このまま「ロング・ストラングル」をNY市場のオープンまでホールドしてみよう。
2020.06.24(水)22:55 NY市場オープン
NY市場がオープン。ジワリとリバウンド気味だった先物は安値を目指して下落してはきたものの、欧州タイムで見たほどの盛り勢いは見られない。ここまでなのかもしれない。それでは一旦返済注文を入れていこう。
2020.06.24(水)23:00 プット買玉返済
プット買玉が約定。引き続きコール買玉も返済注文中。
2007P20000 @+4枚 60.00円 → 返済 74.00円 (+56,000円)
今回確定損益 +56,000円
合計確定損益 +52,000円
2020.06.24(水)23:05 全返済
全約定。次のタイミングを狙っていこう。
2007C24000 @+5枚 21.00円 → 返済 21.00円 (±ゼロ)
今回確定損益 ±ゼロ円
合計確定損益 +52,000円
その後の追跡シミュレーション
全返済からおよそ1時間後、スマイルキャッチャーによる追跡「シミュレーション」を見てみよう。
今のところ「ロング・ストラングル」の評価は+210,000円ほどとなってる。良くあることではあるが、あぁ見なければよかった……。
コール24000を21円で買い建て、「ロング・ストラングル」に組み直した時点から先物は100円程下落しているが、そのコール24000の現在値はコールIVの盛りにより22円カイ23円ヤリであることが上のポジション画像の現在値から分かる。
先物は100円程下落しているのに、コールのプレミアムは1.5円上昇しているのだ。ここまで「ロング・ストラングル」を引っ張っていれば、わざわざミニ買玉を捨ててコール買玉に差し替えた意味がある。「ザ・ボラティリティ・トレード」と言える結果になっていただろう。オプション取引の面白いところナリ。
以下、ギルド集会所より。
千葉 00:00
7P20000 買い強い
MM 00:02
ありがとうございます
出来高2000枚
Emon 00:08
さっきまでソコ持ってたんですよロンストで。。。orz
Kaz 00:09
やっぱりキリ番は狙い目ですね
Emon 00:11
+5万円でキャッキャしながらロンスト返済して、いまSC上で+20万円、、、いつものことだ
けどやっぱ少し凹みますわー
sinsaku sakamoto 00:15
7P20000 63円で押し目待ってたんですがーーーw
千葉 00:25
まだ買ってる・・・
MM 00:26
出来高2700枚
ただけん 00:31
お刺身のボラが食べれますね
オプション・ロングは生モノ
利は伸ばしたいが利が溶けるのも早い。これは「ボラティリティ・トレード」においてオプション・ロングという「生モノ」を取り扱う上の永遠のテーマではないだろうか。
これは未だわたしも正解は分からず、そのときのマーケットを勘案しながらその都度最適・最善だと思われる判断をしていくしかない。
じゅん 09:14
レポートを何度も読んでいて、こういうパターンはプットは剥がれてくるだろうと思っていても、やっぱりカバードプットを組むのは怖いですねえ、タイムリーに地震もありましたし。変わりにカバードコールで若干の利が乗りましたが、モリモリプットを取りたいものです
ZIMA 09:23
昨日のナイトでプロP組みましたが寝たちょっと後にプットが一番盛って最高利益なってました。ザラ場寄り付きでは1万円位にまで下がってた。やっぱり生モノですなぁ
Kaz 09:28
プロP、生ものと思ってちょこちょこ利が乗ったら返済してました(計3回)
シミュでほっとくと3倍以上になってた時もありますが、逆にあっという間にマイナスの未来もありますから、口内炎作って耐えるよりはいいかと
口内炎※以下のレポートを参照。
ZIMA 09:28
誰か口内炎薬を買ってましたね。そういえば
パンダ 09:28
私もプロP組んでいたのですが、利食い後に大噴火してガックリでした。利食いは本当に難しいですね・・・
Kaz 09:29
ホントムズイですね…
パンダ 09:31
はい。でも含み益が飛ぶのも辛いので諦めが大事かもしれない気がしています。分割利食いも検討していますが・・
MM 09:32
5〜6%盛ったところからのショートって怖くないですか?
(あのまま暴落したら惨事に…)
Kaz 09:33
ボラトレの永遠のテーマですね…利食い
次号につづく。