前号のつづき。前号のレポートはこちらからどうぞ。
2020.01.22(水)15:15 東京市場クローズ
水曜日。信じられないことにウイルス関連の悪材料を完全にスルーし、普通に24000円を回復する先物。昨日の下落はいったい何だったのか……これだから何年やってても相場は分からない(歴15年)。
債券が買われて米利回りは低下、ドル円も下落、でも株価は高値圏で低ボラ、こんなチグハグ感が理解できずに困惑中。ここにきて株から債券へ資金シフトが起きている印象だが……如何に。
地合がすこぶる強いためなのか24000円を回復した今でも、今回のウイルス問題はヒトヒト感染が確認できた段階で「あかんヤツ」だと思っているのだが、動いてしまえばそれがマーケット。わたしが完全に読みを外している(マーケットに付いていけてない)だけかもしれないので、引き続きマーケットを注視していこう。
ポジションはとりあえず「プロテクティブ・コール」をホールド。
2020.01.23(木)11:25 東京市場午前
木曜日。今日も先物は相変わらずのレンジ内で推移。ATM~コールのIVは剥げないが盛らないのでホールド中の「プロテクティブ・コール」の評価はセータで削られ悪化。それでもオプション・ロングをホールドして2日目としては善戦している方だろう。
今回「オプション・ロング」(先物は下落しIVは盛ると思っている)を取っている理由であるウイルスの問題に関しては、感染の範囲・死者数共に拡大と状況が悪化しているにも関わらずマーケットは楽観的。明日から中国市場は1週間の休場、春節の民族大移動が始まる(発生源の武漢は1100万人の都市だが既に封鎖されている)。
なぜマーケットは楽観的なのか本当に理解ができないが、この様子ではさすがに自信が揺らぐ。ヤられる前に「敗戦処理」を行うべきだろうかとか考えてしまう。とりあえずこれからポジションを縮小し+ベガを乗せる調整をかけていこう。
2020.01.23(木)11:45 ベガのっけ
未だ反応の薄いOTM以遠のコールのIVは低すぎる(=プレミアムが安過ぎる)ように思える。一部ミニを落し、ATMコールの買玉をFOTMに移動した。
2003M @-3枚 23840.00円 → 23845.00円 (-2,000円)
2002C24000 @+2枚 240.00円 → 230.00円 (-20,000円)
今回確定損益 -22,000円
合計確定損益 -22,000円
画像内のグリークスの値を以前のものと比較していただけると分かるとおり、ガンマとベガはより+(ロング)に、セータはよりー(ショート)となった。ミニは落したのでポジションサイズは小さくなったが、グリークスはより攻撃的になったということ。
グリークスが攻撃的になったのは画像のペイオフダイアグラムにも表れている。谷型のペイオフダイアグラム(オプション・ロング)の谷に傾斜が付き、両サイドの山に向かう登坂角がキツくなった。ビフォーアフターを確認していただきたい。
狙いは先物下落に伴う(ここまで反応の薄い)コールの盛り、つまりベガだ。読みが正しければ今回の状況ではプットも盛りそうなので「下げのP剥げC盛り」とはならないだろう。コールはここまで盛ってこなかった分も合わせて盛るのではないだろうか。
ということで「ボラティリティ・トレード」をしっかりとやっていこう。ベガ損益の計算方法に関しては以下のレポートが参考なるだろう。
ベガ損益の計算方法?
「Vega 55.49 JPY × IV +0.54 = +29.96 JPY」、これがベガ益。
Lv0067【プロテクティブ・コールはテストをあえて適当に流す隠れ優等生】 +63,000 JPY"みんないつも僕がどんなコンピュターモデルを駆使しているか知りたがるけど、そんなものは株……
ベガの役割や特性はオプション・トレードを行っていく上で基本中の基本となるのでしっかりと抑えていきたい。
次号につづく。