2019.03.26(火)11:05 プロテクティブ・コール 東京市場午前
日経先物は昨日の-700円安の半分以上を戻す勢い。昨晩のNSで不発気味の「プット・バック・スプレッド」からの「カバード・プット」を全返済した。ドイツショックからのリバウンドで、盛ったIVは剥げてきてはいるものの、そのままボラティリティを売りっぱなしにしておくのは危険な気がしたのだ。
今日の日経先物も強く反発してはいるものの、やはりどうもウソくささを感じる。東京で大幅安をやったときのNY市場の挙動がいつもと違ったのが気になっている。これが毎度3月末の配当再投資需要という日本独自の要因による上昇なら、今日明日が過ぎれば再び21000円を割り込んで急落しても不思議はない。自分の感覚がずれているのか、相場が変わったのかはわからない。
いずれにせよマーケットが教えてくれるだろう。日経先物の直近高値は21500円、どのような展開となっていくのか見ていこう。
ポジションは、いつものアレ、「プロテクティブ・コール」をエントリー。スマイルカーブの画像でも分かる通り、この反騰で激しく剥げ散らかっているコールを買い、先物を売るポジション。「いつものアレ」と言いながら、このスプレッドを組むのは久しぶりである。
そうだ書き忘れていた
そうだ書き忘れていた。実は昨日のレポート、ドイツショックで組むべきスプレッドの最適解は「プット・バック・スプレッド」ではなく、「プロテクティブ・コール」であった。
暴落 = 「プット・バック・スプレッド」と誰もが反射してしまうと思うが、暴落の兆しを察知したときの対応は他にも手がある。「プロテクティブ・コール」はテストをあえて適当に流す隠れ優等生。上位成績順の掲示にも名が乗らないし(あれ、今どきは掲示しないのだった)、クラスで目立たないので、誰も話題にしない。
そして「プロテクティブ・コール」と並んで「リバース・コール・カレンダー・スプレッド」、コイツもほぼ同じタイミングで本気を出してくるヤツだ。「テストは流すが本気出せばできる」とは、今どきの小生意気な感じだが本当に優秀なので認めざるを得ない。次に暴落の兆しを感じたときのために頭に入れておくと良いと思う。これマメ。
以前にも同じようなことを書いていたかもしれないが、そこはご容赦。ちなみに誰が言ったのか「オプションを買うとジワジワ死ぬ、オプションを売ると即死する」という名言がある。「プロテクティブ・コール」や「リバース・コール・カレンダー・スプレッド」はオプションの買いに当たるので「ジワジワ死ぬ」と思いきや、おかしなタイミングで組むとあっという間に巨大な損失の山ができるのでご用心。
そのとき逆ポジションである「カバード・コール」は大きな利益の山を築いている、と言えばイメージが付きやすいだろうか。やはり「ギルドの訓え」通りのタイミングで組むのが基本だと思う。遠慮なく先人たちの知恵を拝借し恩恵に授かろう。
2019.03.26(火)13:00 ミニ売追加
為替は110円チョードで停止中、中国は-1%。「デルタ調整」のミニ売増玉@1。「プロテクティブ・コール」のデルタ・ヘッジはちょっとしたコツがある。超優秀な先輩オプショントレーダーの中にはあえて「デルタ調整」をしないタイプの人もいるので、やるやらないは人それぞれ。自分の場合のやり方は以下の過去記事あたりから辿っていただくと良いと思う。
2019.03.26(火)14:40 ミニ売追加
更に「デルタ調整」のミニ売増玉@1。
2019.03.26(火)20:55 欧州市場午前
欧州タイムも堅調に推移。日中は高値から100円程度急落して引けたが、この時間になって日中高値に並んでいる。
ポジションはペイオフダイアグラムの画像からもわかるように損益曲線の「U字」の底辺が水平ゼロラインから浮き上がっており、ロングしているコールが盛った分のベガ益が出ていることがわかる。
1つ上の見出し、14:40のペイオフダイアグラムの画像と比較してみよう。先物水準は10円と変わっていない。6時間ほどの時間経過とボラティリティの拡大がポジション評価に影響しているのが視覚的に観察できる。
「Vega 55.49 JPY × IV +0.54 = +29.96 JPY」、これがベガ益。あとは先物水準が変わっていないのでガンマによる損益はほとんどゼロだが、6時間分のマイナス・セータはしっかりと内包されている。「Theta -20.93 JPY ÷ 24h = -0.87 JPY」なので時給870円の6時間分の「-5.22 JPY」、およそ5220円を支払っている。
「ベガ益+29.96 JPY」から「セータ損-5.22 JPY」を引くと「+24.74 JPY」、ポジションの評価損益は残高照会の画像とほぼほぼ同じで計算通りと言える。
ボラティリティ・トレードを行うオプション・トレーダーにとっては当たり前といっては当たり前のことだが、これが「オプション取引の面白いところナリ」。
2019.03.26(火)22:55 NY市場オープン
「デルタ調整」のミニ売増玉@1。デルタがロングに傾く度に機械的に入れていきます。
2019.03.28(木)01:10 NY市場ランチタイム
今日の日経先物は日中から欧州タイムまでダラダラとした展開が続いていたが、NYがオープンすると再び長期金利ネタで下落。合わせてコールもしっかりと盛ってきてくれた。この機を逃さず返済をしていこう。
2019.03.28(木)01:20 全返済
全返済完了。良いトレードができたと思う。やり方は人それぞれだが、オプション取引は派手に一発爆益を狙うよりも、このような小さなトレードをコツコツと積み上げていく方が相性が良いようにわたしは感じる。
1904C22000 @+5qty 33.00 JPY -> close 31.00 JPY (-10,000 JPY)
1906M @-8qty 21196.00 -> close 21105.00 JPY (+73,000 JPY)
This profit and loss +63,000 JPY
Total profit and loss +63,000 JPY