コロナショック時に見たようなハイ・ボラティリティ相場は既に終わっており、IVは20%程度と平時が戻っている。わたしのようなオプション・ロング主体のトレードを行う者(以下、ヒィーヒィー族)にとってイージーモードはとうに終わっているので、今はトレード回数や利益が減ってもまず第一に資金を減らさないことが最も重要だろう。
「ギルドの始祖が申しておりました」ということで、ヒィーヒィー族にとって上のリンクのレポート内で紹介した一言が、今のような平時の相場を凌ぐ術の全てではないだろうか。
負けるくらいなら何もしない方がまだ良い。ベストなタイミングが取れ、確信的なトレードチャンスが訪れるまで何日でも何週間でも待とうと思う。
それではオプション・トレード(ボラティリティ・トレード)の現場の様子を詳しく見ていこう。
2020.07.13(月)23:45 プロテクティブ・プット NY市場午前
07月限SQ(22601.81円)を通過した翌週の月曜日、NY市場午前。
先物はここひと月ほど21900円~22700円程度のレンジが続き、日を追うごとに膠着感が強まっている。先週はATMのIVで20%を割り込んでおり、2月以来の18%台まで見ている。IVが20%以下ということはオプション市場はコロナショックの余波は消え、ようやく平時が戻ってきたと言えるだろう。
しかしここに実体経済とは大きな乖離が生じているようだ。東京都の新型コロナ感染者数は増加が止まらず過去最多圏で持ち合い中。いずれコロナ第二波による緊急事態宣言が再度出るのかもしれないという状況の中で、周りを見回しても特に好材料は見当たらない。
マーケットは様々な理由付けのもと実体社会を圧倒的に見て見ぬフリをしているが、動いてしまえばそれがマーケットということなのだろう。
今週は東京市場のオープンからOTMプット(ErisP)は剥げ推移、NSに入ってからも剥げ強まっている。この時間の先物はひと月ほど続いているレンジ上限22750円付近で高値持ち合い。
さて、久しぶりにポジションを取っていこう。ここは「プロテクティブ・コール」を入れていくタイミングではあるが、先物の下落に対してプットはしっかりと盛る環境なので、今回は対応を変えて「プロテクティブ・プット」をエントリーしていこう。
ここから仮に先物が23000円に向けて上昇していってもプットは盛るであろうから、どこかで逃げるか「敗戦処理」のタイミングがあるはずだ。ギルドの訓え、三対二の法則。
ああ、そうだ大切なことを書き忘れるところだった。上に「IV20%とは平時が戻ってきたと言える」と書いたが、平時では先物下落でプットは盛らない、「下げのP剥げC盛り」でむしろ剥げる。よって真に平時であるならば、このタイミングで「プロテクティブ・プット」は得策ではないはずだ。
しかし現在の「先物下落でプットが盛る」環境とは、つまりどういうことなのだろうか。この解釈は人それぞれだが、答え次第でオプション戦略は180度変わってくるのだから、慎重に考えた方が良いだろう。
先週金曜日のギルド集会所から。
MM 13:24
プット側、何か気になります
ZIMA 13:25
同感です。朝から何やらプット側反応してますね
fool 13:34
この辺りから、先週建てたベアシンセ(シミュ)が天ぷらしてるんですよね。
実弾のタイミングとして、今は早いのか遅いのか
gaaing 13:43
ここ数日は剥げ過ぎていたので、揺り戻し?
それとも来週以降の予兆?
MM 13:50
8月限も9月限も連続して盛ったのは、何か締まってる感があるのですが、それが何なのかは分かりません
(イベント通過なのか、何もなくて緩むパターンもありしますし。)
Emon 14:31
8月OTMプット、昨日今日でまさか+4%も盛るとはなー
ZIMA 14:33
8月も夏枯れじゃなくて、ロング系いける相場が来たらいいな
Emon 14:37
この感じ……久しぶりにモニターに前のめりになってます
2020.07.14(火)14:55 東京市場クローズ
火曜日の東京市場がクローズ。昨晩のNY市場は午後に急落があり、IVは瞬間急騰した。やはり先物下落に対してIVは盛りで反応することが再確認できた。「プロテクティブ・プット」をNSに持ち越していこう。
2020.07.14(火)22:55 NY市場オープン
NY市場オープン。プットIV(ErisP)は一段盛り。このタイミングで返済注文を入れていこう。
Emon 22:10
ErisP以遠の方が剥げも盛りも大きいですね
2020.07.14(火)22:55 全返済
全返済。次のタイミングを狙っていこう。
2009M @+1枚 22765.00円 → 返済 22555.00円 (-21,000円)
2008P20000 @+2枚 68.00円 → 返済 96.00円 (+56,000円)
今回確定損益 +35,000円
合計確定損益 +35,000円