今回のレポートは9月の「BOJ」通過後の「イベントプレイ」として「カバード・プット」をエントリー、その後に「プット・レシオ・スプレッド」に乗り換えたもの。どちらも読みを外しているが、それでも評価益を確保できるのはオプション取引の優位性の一つと言えるのではないだろうか。
それではオプション・トレードの現場の様子を詳しく見ていこう。
2019.09.19(木)12:10 カバード・プット エントリー
昨晩の「FOMC」を消化した先物は、東京タイムの寄り付き後に22090円まで高値を付けた。しかしその後は急反落、先ほど「BOJ」も通過した。
「BOJ」の無風通過を確認し「カバード・プット」をエントリー。毎度の恒例行事となっている「イベントプレイ」ではあるが、イベント通過後の剥げを狙っていこう。
2019.09.19(木)23:30 ミニ売り増玉 NY市場午前
NYタイムのこの時間、先物は22000円まで戻ってきた。ミニ売りを増玉@-1枚。デルタは微ショートに調整。
2019.09.20(金)00:50 更にミニ売り増玉
更にミニ売りを増玉@-1枚。
2019.09.20(金)14:20 東京市場午後
昨晩から先物の動きは停止した。IVはATM中心に微剥げ。しかしOTMプットは剥げず。ポジションは「カバード・プット」をホールド。
2019.09.21(土)00:50 NY市場ランチタイム
先物は引き続き停止中。しかし高値警戒からプットは微盛り継続。イベント通過でATM~OTMプットは剥げ落ちると考えていたが、「イベントプレイ」の当ては外れた。とりあえず「カバード・プット」を全返済し、三「連休」対応のポジションに組み替えよう。
2019.09.21(土)01:45 プット・レシオ・スプレッド エントリー
「カバード・プット」を全返済し、「プット・レシオ・スプレッド」を新規エントリー。グリークスをマイルドにし、三「連休」を「週越え」していこう。ただし「プット・レシオ・スプレッド」は典型的な「即死ポジション」であることを忘れずに。
狙いとしては21500円を割り込む程度まで先物が反転下落の調整入りし、上昇トレンドで立ち続けてきたskewが寝てくれること。ようするにFOTMプットが最も剥げてくれれば良い。
「プット・レシオ・スプレッド」は「プット・バック・スプレッド」の逆符号のポジションとなる。エントリーのタイミングやコツも「プット・バック・スプレッド」の逆をやれば良い。そこら辺のウンチクは前号のレポートに書いているので興味のある方は参考にしていただければと思う。
実際にポジションを取ったことのある方はイメージしやすいと思うが、ハッキリ言って教科書通りの「プット・バック・スプレッド」に、先物下落で利益が乗ることは滅多にない。売玉の損失を買玉でカバーしきれないからだ。教科書の机上の空論を信じて泣きを見た人も多いはず。(何なら教科書バックは逆符号の「プット・レシオ・スプレッド」で勝てるということだ)
Lv0097【コール・バック・スプレッド|完璧なタイミングを捉えることに成功(日経8連騰)】+40,000円今回のレポートは1909MSQの最終売買日に期先で「コール・バック・スプレッド」を組んだ……
1912M @-5枚 21987.00円 → 返済 21980.00円 (+4,000)
1910P21500 @-1枚 140.00円 → 返済 130.00円 (+10,000円)
今回確定損益 +14,000円
合計確定損益 +14,000円
2019.09.25(水)12:15 東京市場ランチタイム
三「連休」が明けて水曜日。先物水準は変わらずレンジ内、意味のある動きはない。引き続き「プット・レシオ・スプレッド」を放置しよう。
2019.09.27(金)21:15 欧州タイム午後
金曜日のNS、欧州タイム午後。今週は日経連騰からの21500円程度まで反落と読んでいたが、高値持ち合いとなってしまった。ここまで返済する機会がなく「プット・レシオ・スプレッド」は再び「週越え」となる。
2019.09.30(月)14:15 東京市場午後
週明け月曜日の東京市場午後。先物は動意なく推移。金曜のNYタイムに出たネガティブ材料にも反応が薄く先物の下落は進まない。この後の期末要因の先物下落に乗じ、大引けまでにポジションを返済していこう。
2019.09.30(月)14:55 全返済
全返済完了。先物の上昇トレンドは終わり高値22090円から21500円を割り込むまで調整しプットは剥げると考えていたが、21500円を割れることはなく、またプットも目立った剥げはない。再びその読みはハズしたようだ。結果的にこの2週間、先物水準は全く変わらなかった。
それでも利益が出せるのが「オプション取引の面白いところナリ」。ということで一旦「プット・レシオ・スプレッド」は閉じて、次のチャンスを狙っていこう。
1910P21500 @+2枚 132.50 → 返済 170.00円 (+75,000円)
1910P20500 @-7枚 29.86円 → 返済 28.00円 (+13,000円)
今回確定損益 +88,000円
合計確定損益 +102,000円