今回のレポートは前回のレポートの最後のポジション「カバード・プット」の再エントリーとなる。
しかしその後の相場の状況判断で「プロテクティブ・コール」へとスプレッドを組み替えて利食いをした。「カバード・プット」と「プロテクティブ・コール」を合成すると「フルヘッジ・ブル・シンセティック」となる。分解も容易でこの3つのスプレッドは非常に相性が良い。
そしてオプション・ロングの「プロテクティブ・コール」とオプション・ショートの「カバード・プット」を合成すると、最もマイルドなグリークスを持つスプレッドの一つ、「フルヘッジ・ブル・シンセティック」となる。
Lv0074【カバード・プットの鉄板エントリーのタイミングとは?精度を高めるコツやテクニック】+177,000 JPY2018年の年末までレポート内で「いつものアレ」というと「プロテクティブ・コール」のこと……
ようするに「ミニ売り」ポジションを軸にコール買いとプット売りの出し入れをすることで、合成スプレッドのベガのロングまたはショートの調整をしているのだ。わたしの場合、最もよく使っている「ドテン」のパターンではないだろうか。
それでは現場の様子を詳しく見ていこう。
2019.07.18(木)16:35 カバード・プット 欧州市場オープン
日中の先物は-400円超安、動いたのは久しぶりだ。IVも2~3%の「全盛り」となって引けた。
日中に返済した「カバード・プット」をNSの寄り付きから再エントリー、デルタはロング。日中に盛ってきたIVとリバウンドのデルタを取りに行こう。後ほど「デルタ調整」の予定。
2019.07.18(木)23:20 ミニ売り追加 NY市場午前
NSのIVは若干剥げてはいるものの、どうも先物の戻りが悪いようだ。ポジションに「ミニ売り」を追加し、デルタをニュートラルへ。これでしばらくNY市場の動向の様子を見ていこう。
2019.07.19(金)00:55 ベガ・ショートからロングへドテン NY市場ランチタイム
NY寄り付き後に一時は持ち直していたダウだが、この時間になって安値を更新。IVは剥げているが、やはり先物の戻りは鈍い。ダウの史上最高値更新からの下落調整ターンはまだ終わっていないと考えておくのが妥当だろう。
ポジションはプット売玉を返済し、新規コール買。「デルタ調整」で「ミニ売り」を追加し、「プロテクティブ・コール」へ変更。ボラティリティ・ショートから「ドテン」・ロングへ、今度は地味に剥げたIVの盛り返しを狙いに行きます。
1908P20500 @-2枚 127.50円 → 返済 110.00円 (+35,000円)
今回損益 +35,000円
合計損益 +35,000円
2019.07.19(金)10:20 東京市場午前
今日の東京市場は寄り付きからリバウンドの展開。前場の内に昨日の寄り付き窓を埋めることができれば、そのタイミングで返済をしていこう。
2019.07.19(金)11:15 全返済
中国市場が寄り付くと、先物は早々に昨日の下窓を埋めた。全返済完了。
昨晩「先物の戻りは鈍い」や「剥げたIVの盛り返しを取りに行く」など方々で読みを外しているが、スプレッドの組み方によっては今回のように利益が取れることもある。「オプション取引の面白いところナリ」。
短期的に結果出て良いトレードが出来たと思う。次のタイミングを狙っていこう。
1908C21500 @+2枚 94.00円 → 返済 200.00円 (+212,000円)
1909 @-5枚 21055.00円 → 返済 21370.00円 (-157,000円)
今回損益 +55,000円
合計損益 +90,000円