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Ep0005【オプション市場の堅物トレーダーと大胆トレーダー】

 
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週間トレーダーズ・トリビューン
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“相場は自分との戦いなのです。だから手助けは無用なのです” [本間宗久]

 

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・堅物トレーダーと大胆トレーダー

 

堅物トレーダー大胆トレーダー、相場の捉え方は人それぞれで、どちらにしてもオプション取引は他のどの市場よりも、うってつけのマーケットとなります。

 

オプション理論や精密なグリークス、資金管理は堅物トレーダーにとっては非常に重要なことです。ボンマ、バンナ、スピードといった高次グリークスまで引っ張り出すアカデミックなトレーダーもいます。しかし大胆トレーダーにとっては、デルタはおろかタイムディケイもボラティリティも、そんな七面倒くさい話などどうでも良いものです。

 

結局、相場は「稼いだもの勝ち」の世界。「デルタもしくはガンマをニュートラルに価格変動リスクを消し、セータもしくはボラティリティを抜く」などと真面目にオプション取引を行っているのは、恐らく一部のトレーダーだけであって、多くのトレーダーはオプション理論に捕らわれず前号で書いたバカげているような大胆な方法でも、「とにかく利益になれば何でも良い」と考えているのが本心ではないでしょうか。

 

Ep0004【バカげたことを真剣にーオプション取引】
"損失はトレーディングに付きものであり、覚悟していなければなりません。カギは損を小さく抑……

 

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・お互い様

 

大胆トレーダーが注視するのは、ポジションを取ったときのプライスと、閉じたときのプライス、すなわちオプション価格の変動そのものです。個別株銘柄の中から価格が2倍もしくは1/2倍となる株を探すのは困難なことですが、オプション市場では基本的にはコールまたはプットの買いと売りしかなく、短期間に価格が2倍・1/2倍はおろか、10倍・1/10倍になることなどざらです。

 

大胆トレーダーはそういったオプションの激しい価格変動に対して臨機応変に対応し、変幻自在に戦略を操り、何の理論に囚われるわけでもなくオプション市場を走り回り、純に利益になると思ったことだけを機敏に実行していきます。

 

例えば「日経先物は大幅に下落する」と大胆トレーダーが考えれば、先物を売り、コールを裸売りし、プットを裸買いします。ただ「先物の大幅な下落」にポジションの全てを賭けます。

 

堅物トレーダーは「そんなやり方ではオプション取引じゃ稼げないよ、裁定ポジションでもなければボラティリティも考えていない、それはオプション取引とは言わないよ」と小バカにします。

 

「いいかい。先物を売ったらコールも買ってデルタを消す。プットを買ったら先物も買ってデルタを消す。デルタ・ヘッジ、これオプション取引の基本中の基本ね。もっと高度に組むこともできるけど例えば……」。理論づくめで堅物トレードこそがオプション取引と言わんばかりに、他のマーケットより知的で高度な取引であるという、ある種の優越感すら感じています。

 

それはそれで別に良いのですが、実のところそれはお互い様です。

 

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・相場は稼いだ者が勝ち

 

やっぱり相場は稼いだ者が勝ちの世界。堅物トレーダーが堅物的方法で全員儲けているかと言えば決してそんなこともなく、勝てないヤツは何をやっても勝てません。それもお互い様です。

 

何が言いたいかと言うと、人それぞれどんな方法でトレードを行っても良いのです。ただ、儲けることが目的なわけですから稼げなくては意味がありません。結局、堅物トレードでも大胆トレードでもどちらに偏るわけでもなく、相場の状況次第で臨機応変、変幻自在なトレードを行っているトレーダーが一番強いように感じます。

 

「日経先物は大幅に下落する」と考えているのなら、「ボラティリティも上昇する」と考えるのが妥当です。その場合「先物の売り」と「プットの裸買い」をする大胆トレーダーの行動は理解ができます。しかし「コール裸売り」のポジションは明らかに非効率です。それも極めて。

 

なぜ?理由が分からない大胆トレーダーは、ボラティリティがオプションプレミアムに与える影響の理解が全くない、と言えます。単に「大胆」なだけで雑にオプションをイジるくらいなら、少しは堅物トレーダーの話に耳を傾けた方が良いでしょう。

 

儲けるためには「堅物」理論も必要でしょうし、アカデミックな部分に囚われない「大胆」さも要求されるのでしょう。知識を取捨選択し、利用できるオプション特性はとことん利用し、また大相場ではFXや先物のように方向性も考え、機動的にポジションを扱う。稼ぐことに特化した実戦的なトレードとはそういうものではないか、とわたしは思うのです。