先週から「コロナショック」相場が続いており、オプション市場では「ボラティリティ・トレード」祭りとなっている。
今回は2回転分のトレードまとめた。同じ手口(プロテクティブ・プット)を繰り返しているだけなので詳しく書く必要もないだろう。以下のレポートあたりから全て連続した取引で、繰り返し回転させているだけだ。
それではオプション・トレードの現場の様子を詳しく見ていこう。Mode:TOK715
2020.02.28(金)22:35 欧州市場午後
前回のレポートはこちら。
日中は大盛していたIVだがNSからFOTMプットから大剥げ。この時間で既に3~4%の全剥げとなっている。盛るときも強烈だが剥げ方もエグい。
「ErisP」15mチャートでプットIVが剥げ止まり、盛り返しの兆しが出てきたこの機にOTMプットを買い「プロテクティブ・プット」をエントリー。徹底した剥げ買いをやっていこう。デルタは微ショートに調整。NY市場のオープンを待とう。
IVはここまで高騰してきただけに先物動向次第で「ボラティリティ・トレード」祭りは終わり、マーケットは剥げターンに入る可能性もある。「環境の変化」には十分に気を付けていこう。
2020.02.29(土)00:00 NY市場午前
海外市場の現在こんな感じ。
NY市場がオープン。いやー……もう何と言うか……。「プロテクティブ・プット」をホールド。
2020.02.29(土)00:15 NY市場午前
マーケット……壊れた……。MM(マーケットメーカー)が消え、今いくらでIVいくつか分からなくなった。今この瞬間ここにいる皆さんはひと時でも金融工学が崩壊した真実を目撃した。「プット・コール・パリティ」が機能しなくなった決定的瞬間。ポジションを返済していこう。
「ギルド集会所」より。
2020.02.29(土)00:20 全返済
全返済。わずか3hのトレードだった……。先物のリバウンドが一切ないこの様子なら、NS引けにかけてプット買い需要が増し、IVは更に盛るに違いない。もう一度仕掛けられるチャンスがあるかもしれないので、今日はこの後も寝ずにマーケットをウォッチ。次のタイミングを狙っていこう。
2003M @+2枚 20900.00円 → 返済 20680.00円 (-44,000円)
2003P18000 @+3枚 136.66円 → 返済 345.00円 (+625,000円)
今回確定損益 +581,000円
合計確定損益 +581,000円
滅多にない事象なのでオプションボードも記録しておこう……。記念パシャリ。
2020.02.29(土)01:55 再エントリー
先物は小反発(小反発と言っても400円クラスだが)。IV15mチャートの画像にあるように先物反発に合わせてプットIV(ErisP)が剥げ、超絶好の大チャンスが到来。ストライクをOTMに移動し「プロテクティブ・プット」を再エントリー。そうは言ってもこうなってしまうとスマイルカーブはあまり役に立たないので感覚で操縦していこう。
2020.02.29(土)04:40 NY市場午後
先物は安値に張り付き。IV15mチャートにご注目。「ErisP」は高値を更新を続けて、前代未聞の+39%、ボラティリティ(IV)は大爆発を起こしている。もう十分にアホボラと言える水準だ。こんなものは滅多にお目にかかれるもんじゃあない。今後の経験になるはずだ、しっかりと目に焼き付けておこう。
どう考えてもFOTMプットがこんな価格となっているのはおかしいが、今となってはもはやオプションの新規の売り手は存在せず、圧倒的優位にある買い手の返済売りと、売り手の買戻し需要しかない。オプションの(生身の人間の)売り手は@1hほどで持玉をどうするか決断を迫られている状況。
MMが引いてスプレッドが広がったこのタイミングで割高なプライスに指値を入れ、返済注文を出していこう。残酷かもしれないがこれはマーケットでは日常茶飯事のことであり、またこれがマーケットだ。
2020.02.29(土)04:45 全返済
返済注文は直ぐに食われた。全返済。さて大変な一週間となったが、来週はどのような相場展開が待っているのか。次のタイミングを狙っていこう。
2003M @+2枚 20680.00円 → 返済 20640.00円 (-8,000円)
2003P17000 @+2枚 220.00円 → 返済 415.00円 (+390,000円)
今回確定損益 +382,,000円
合計確定損益 +963,000円