(前号の続き)
前号の続き、「カバード・プット」でセータを抜いていく(決してオススメできない※前号参照)レポート。レンジ相場を意識してミニ売玉とプット売玉の出し入れをいくつか行った。プット売玉も時間経過(タイムディケイ)により大方減価し、セータの絞り出し戦略もそろそろ終わりが近い。
それではオプション・トレードの現場の様子を詳しく見ていこう。
2019.11.30(土)05:20 NY市場クローズ
まもなく金曜日のNY市場がクローズ。デルタがショートに傾き過ぎているので「週越え」対策としてポジションの一部を返済し「カバード・プット」を縮小していこう。
2019.11.30(土)05:25 一部返済
プット売玉@1枚とミニ売@2枚を返済。デルタ・ショートを緩和し残された「カバード・プット」で「週越え」していこう。
1912M @-2枚 23330.00円 → 返済 23330.00円 (±ゼロ円)
1912P21500 @-1枚 66.00円 → 返済 8.00円 (+58,000円)
今回確定損益 +58,000円
合計確定損益 +61,000円
2019.12.02(月)10:30 東京市場午前
週明け月曜日の東京市場がオープン。上窓で寄り付いてから先物はレンジ上限付近の23500円超まで上昇。
上昇が一服したところでミニ売増玉@-2枚。引き続きレンジ相場が継続すると想定、デルタ・ショートを追加し「カバード・プット」をホールドしていこう。
2019.12.03(火)00:10 NY市場午前
NYタイムのこの時間、米ISM製造業景況指数のネガティブ・サプライズにより先物は急落、VIXは最近では珍しく15ポイント近くまで急騰している。
今日のNYタイムはもうしばらく下落の流れが続きそうだ。いつものようにIVの変化から「セリングクライマックス」を見極め、ミニ売玉の一部返済をかけて持ち値の改善を図っていこう。
「セリングクライマックス」を見極めるとは?
そこで精度を高める、ちょっとした「コツやテクニック」を一つ。
それは「日経平均先物が新安値を更新しそう、もしくは更新していく局面にもかかわらず」、という条件を付加して「プットが盛りのピークを付け剥げ始めたとき」を観察するというものだ。
ようするに「先物とプットIVの逆行」だ。先物が新安値を付けるか付けないかというときに、盛ってきたプットが剥げ始めるという逆行が見られたとき、既に「セリングクライマックス」は終わった可能性がある。
Lv0074【カバード・プットの鉄板エントリーのタイミングとは?精度を高めるコツやテクニック】+177,000 JPY2018年の年末までレポート内で「いつものアレ」というと「プロテクティブ・コール」のこと……
「先物とプットIVの逆行」はYouTubeのスマイルカーブLIVE配信を見ていれば分かりやすいかもしれない。「チャンネル登録」も忘れずに。
2019.12.03(火)00:50 一部ミニ売返済
上のOTMプットIV推移(ErisP)の画像からも分かるように、先物の安値接近局面にもかかわらずOTMプットが剥げはじめた。「レーダーが反応」、そろそろ一旦は「セリングクライマックス」を迎えるのではないだろうか。このタイミングでミニ売玉@2枚を返済。
1912M @-2枚 23335.00円 → 返済 23150.00円 (+37,000円)
今回確定損益 +37,000円
合計確定損益 +98,000円
2019.12.03(火)01:10 更にミニ売返済
先物は安値を更新、間もなく-500円安に達する。更にミニ売玉@1枚を返済、ミニ売玉の持ち値の改善を図りつつデルタ・ショートをニュートラル方向に緩和してこう。
1912M @-1枚 23135.00円 → 返済 23085.00円 (+5,000円)
今回確定損益 +5,000円
合計確定損益 +103,000円
2019.12.03(火)01:20 プット売増玉
続いてプット売増玉33円で@-2枚、1%ほど盛っているOTMプットを売増玉し「カバード・プット」をデルタ・ニュートラルにした。米中の応酬合戦が活発化しているので価格変動アラートをしっかりとセットし乱高下に気を付けていこう。
2019.12.03(火)14:05 東京市場午後
火曜日の東京市場午後。昨晩はNYタイムに-500円安まで売り込まれた先物だが、この時間は-200円安程度まで戻している。今日は多少の乱高下を伴うと覚悟していたが、今のところガチャついた様子もない。ポジションは特段イジる必要もなく「カバード・プット」をホールド。
(次号へつづく)