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■トレードの基準としている時間軸は何ですか?
□8時間足ですね。
■珍しいですね。8時間ということは1日24時間を3分割するわけですが、東京・ロンドン・ニューヨークのメジャー3市場ということと関係があるのですか?
□いえ、関係はありません。勝手に自分の生活リズムに合わせているだけです。バーの更新時間は6時、14時、22時ですので、睡眠や本業に支障なく売買シグナルどおりの注文をマーケットに置くことができる、というだけの理由です。
・基準は8時間足
■それは例えば日足でも可能ですよね。
□日足未満の短い足が自分には合っているようです。回転の速い取引をしたかったのです。
■メインの8時間足以外の足に一時的に切り替えることもあるのですか?例えばホールド中に長い足にしたり、エントリーやイグジット時に短い足にしたり。
□しません。
■差し支えがなければ、現在のポジションを教えてください。
□(GBPJPYの)136.69Lです。(3月28日時点)
■というと金曜日の終値は137.78ですので、約100pointのフェイバーですね。いつ頃に取ったポジションなのですか?
□先週の木曜日、3月25日です。
■週越えポジションも持つのですね。
□ええ、システムの指示次第で、今回のように「週越え」させることもあります。
・ポジションサイジング
■ポジションサイズはどのように定めていますか?
□口座資金に対しての※固定比率です。
※固定比率
口座資金に対して毎回のトレードの最大許容損失を、X%に固定するアンチ・マーチンゲール方式のポジションサイジング法。例えば口座資金が100万円で、Xを2.00%とした場合、最大許容損失=100万円×2.00%=2万円 となる。これを円価で表したストップ幅で割った値をポジションサイズとして使用する。
1point当たり100円の損益が発生するマーケットでは、今回のトレードのストップ値幅を120pointとしたの場合、 「ポジションサイズ = 2万円 ÷ (100円 × 120point) = 1.66枚」 と決定される。口座資金が増加すればポジションサイズは大きくなり、口座資金が減少すればポジションサイズは小さくなる。
■固定比率運用ということは、利益は100%再投資に回すのですか?
□口座資金を幾何的に成長させるのが僕の狙いです。口座から生活資金を引き出す必要がないのは、兼業トレーダーの最大の強みです。
■固定比率は何%ですか?
□2.5%です。「それはなぜ?」と聞くのでしょう?(笑)
・ドローダウン
■そうです(笑) なぜですか?
□比率値の根拠は、実質運用のDDをバックテスト上のMDDの倍と想定し、破産確率「シミュレーション」から算出しました。
※DD
ドローダウン。運用資金の減少を表す重要なパフォーマンス指標。パーセントで表した場合は過去の運用資金の最高値を100%として、次にその最高値を更新する間に存在する谷の最深部までの減少率を表す。期間やトレード回数で表した場合は、過去の運用資金の最高値を次に更新するまでの期間やトレード回数を表す。
トレンドフォロー運用は損益構造上、たまのワントレードで得られた大きな利益に運用を頼っている場合が多く、ほとんどの時間をドローダウン期間として過ごす。
※MDD
最大ドローダウン。上記のDDを表したうち、最大値や最大期間。
■バックテスト上のMDDはいくつですか?
□直近10年間で、17.25%です。
■実運用ではそのMDDの倍を想定している、ということですか?
□そうです。倍の35%で済めばうれしいですね。しかし3倍の52%までは覚悟しています。
■システムの運用停止値はいくつですか?
□MDDが60%を超えたらシステムは一旦停止します。
■答えが出揃いましたので、ここで現実的な運用問題に言及させていただきます。
□はいどうぞ。
2019.08.11追記
実トレ上はサイジングをして裏では単枚でMDDを評価するのは今も変わらないかな!「MDDはバックテストの3倍を想定」の3倍ってどういう考えだったんだろ? 数値的には悪くない線と思うが、当時はそれほどモンテカルロも使ってないはず。ちょっと思い出せないww https://t.co/hJWsAYgBPU
— コロイ (@okachan_nem) August 10, 2019
(次号につづく)
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