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Pr0012【プット・コール・パリティ】守護神と破壊神をざっくり解説【日経225オプション取引】

 
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「ゑもんレポート」へようこそ!こんにちは!オプショントレードのコミュニティ【ギルド集会所】、ご案内役の「みやび」です。

 

今回は「日経225オプション取引の守護神と破壊神」をざっくり解説、オプションの基礎中の基礎、プットとコールの関係を紐解いていきます。

 

オプショントレードを実践していく上で必ず抑えておきたい重要な内容となっていますので、ぜひ最後までお付き合いください!その前に、わたしから少しだけご案内です。

 

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1.簡単には稼げない

 

pr0012SS1簡単には稼げない

 

この動画シリーズはブログの「ゑもんレポート」を補完する内容でオプション取引を解説していきます。

 

オプション取引は「鋭い刃物」のようなもので、正しく使えば便利な道具です。しかし使い方を間違えると自分を傷付けてしまいます。

 

ここでは教科書に書いてある程度の基本的なオプション用語の解説はしませんので、もし意味の分からない言葉が出てきたときは、ご自身で調べながら少しづつ進むと良いと思います。

 

オプションの構造上、知識と経験が不十分のまま迂闊に飛び込むと、簡単に持って行かれる世界です。訳が分からないようであれば手出しは控えましょう

 

ご自身で学びながらまずスマイルキャッチャーなどのツールを使い、様々な相場の局面でシミュレーショントレードを重ねていくことをお勧めします。またオプショントレードのコミュニティ【ギルド集会所】に参加してみて、トレード現場で交わされるわたしたちの生の声を見聞きするのも勉強になるでしょう。

 

その上でオプションの持つ可能性や危険性を理解し、納得した上で実践するべきだとわたしは思っています。くどいようですがオプション取引は簡単には稼がせてくれません

 

稼ぐためには「今すぐ・誰でも・簡単に」という安易な考えは捨て、熱意をもって自らの力で学習し、時間をかけて知識と経験を積んでいく必要があります。それが上達の最短ルートだと確信しています。

 

絶対にオプション取引で成功したい!」、「ゑもんレポート」や「ギルド集会所」はそんな情熱や勤勉さを持った皆さまの助けになることを目指しお届けしていきます。それでは本編にいきましょう!

 

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2.原資産

 

pr0012SS2原資産

 

まず日経225オプションの基本的なところからおさらいをしていきましょう。日経225オプションの原資産は明確に「日経平均株価(日経225)」です。

 

しかし大人の事情で色々と使いにくいインデックスなので、わたしたちがオプショントレードを実践していく上で実質的な原資産は「日経225先物」となります。

 

よって原資産と言うと「日経225先物」のことを指していると思ってください。

 

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3.原資産価格とストライク

 

pr0012SS3原資産価格とストライク

 

前回の動画では「流動性のあるオプションを使う」と説明しました。では流動性のあるオプションとはどこのことなのでしょうか。まず原資産価格とオプション・ストライクの位置関係を確認しておきましょう。

 

おおよそ先物現値に近いストライクを「アット・ザ・マネー(ATM)」と言います。単に「アット」と言ったり、略して「ATM」と表記します。おおよそと言うのは、先物現値に対してどのストライクが「アット(ATM)」となるのか、明確にはなかなか言えないからです。

 

画像のように原資産である日経平均株価は23200円ですが、先物の中心限月は配当金の権利落ちを織り込んでいるために23040円となっています。

 

先ほど申し上げたとおり、日経225オプションの原資産は明確に「日経平均株価(日経225)」ではありますが、オプショントレードの実践の場では「日経225先物」を原資産として扱っています。この場合「アット(ATM)はどこか?」というと、23000円もしくは23250円のストライクのどちらかになります。

 

結論的には「アット(ATM)」に明確な定義があるわけではないので、どちらを「アット(ATM)」としても構いません。トレーダーの感覚や相場の雰囲気によっても変わるでしょう。

 

さあどんどん行きましょう。

 

本質的価値を持たないオプションのことを「アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)」と言います。単に「アウト」と言ったり、略して「OTM」と表記します。

 

とっさに本質的価値という教科書的なワードを使ってしまいましたが、オプショントレードの実践では本質的価値について気にすることはありませんので、どうでも良いです。

 

最も流動性があるオプションはこの「アウト(OTM)」になります。次に流動性があるのは「アット(ATM)」です。よってオプション・トレードは「アウト(OTM)」と「アット(ATM)」のオプションをメインに扱っていくことになります。

 

「アウト(OTM)」のうち「アット(ATM)」に、ほど近いストライクを「ニア・ザ・マネー(NTM)」と言います。単に「ニア」と言ったり、略して「NTM」と表記します。

 

さらに「アウト(OTM)」のうち遥か彼方、遠くのストライクを「ファー・アウト・オブ・ザ・マネー(FOTM)」と言います。単に「ファー」と言ったり、略して「FOTM」と表記します。

 

「ファー(FOTM)」のオプションは、クズオプション(クズOP)などと言われ、言葉通り数円というゴミみたいな価格で取引されています。実はこのクズオプションが大量に買われることがあります。

 

(参考レポート)

 

Lv0112【クズオプションはなぜ買われるのか?|フルヘッジ・ブル・シンセティック】+89,000円(3/4)
前号のつづき。前号までのレポートはこちらからどうぞ。 2020.01.24(金)01:1……

 

SQまでに到底届くとは思えない遥か彼方のクズオプションなど、売る以外に需要があるのかと思われるかもしれません。確かにクズオプションの売り手は売れば売るほど儲かりますので、何枚でも喜んで売ってくれるでしょう。それでは一体誰が何のために大量買いしていくのでしょうか?

 

」の実践上で、クズオプションは非常に重要な特性を備えています

 

ですのでクズオプションを大量に仕込む買い手は、クズオプションが持つその特性を最大限に生かそうと考えている意図が透けて見えます。クズオプションの大量買いを見てこのような読みができれば次にマーケットに起きるであろう変化に備えることができるかもしれません。

 

このテーマだけで1日中話していられますので、詳しくはまた別の動画にします。次に行きます。

 

本質的価値を持つオプションのことを「イン・ザ・マネー(ITM)」と言います。単に「イン」と言ったり、略して「ITM」と表記します。基本的に「イン(ITM)」のオプションは流動性が薄くイジりづらい環境ではありますが、ATMに近いところであれば問題はありません。

 

「イン(ITM)」のオプションのうち遥か彼方、遠くのストライクを「ディープ・イン・ザ・マネー(DITM)」と言います。単に「ディープ・イン」と言ったり、略して「DITM」と表記します。

 

よく「オプションはインさせてはならない」と言われます。心理的な意味なのか流動性のことなのか、その意図はわかりませんが、インしても特に大きな問題は起きません

 

なぜなら逆サイドのオプションは「アウト(OTM)」となっており流動性が生まれているので、「プット・コール・パリティ」により損益ロックが可能だからです。

 

ですのでマーケットの急変や窓開けなどで突然インしてしまっても、流動性に困ることはないでしょう。でもそのとき爆益なのか爆損なのか気になるところではあります。

 

プット・コール・パリティ」はオプションの構造を語る上でとても重要なので、この後に解説していきます。

 

ここまで原資産価格とストライクの位置関係を見てきました。原資産の変動でストライクの位置関係は変わります。

 

例えば相場が大幅に下落すれば、「アット(ATM)」のプットは「イン(ITM)」し、「アウト(OTM)」のプットは「アット(ATM)」となります。「アット(ATM)」のコールは「アウト(OTM)」となり、「イン(ITM)」のコールは「アット(ATM)」となります。

 

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4.プット・コール・パリティ

 

pr0012SS4プットコールパリティ

 

ここからはオプションの基幹ともいえる話になります。非常に重要な内容であり、完璧に理解しておきたい部分です。しかし同時に超退屈でもあるので、個人的にさらっと流してお話しします。

 

オプション・マーケットには「プット・コール・パリティ」の裁定理論が存在しています。この理論は常に、そしてほぼ完璧に機能していることでオプション・マーケットは成立しています。

 

「プット・コール・パリティ」が破綻するということは、オプション・マーケットそのものの破綻を意味しており、この裁定理論は「オプションの守護神」と言っても言い過ぎではないでしょう。

 

さて、ほぼ確実に権利行使されるであろう「ディープ・イン(DITM)」のコール・オプションのデルタはほぼ「+1.00」です。そのとき同じストライクのプット・オプションは「ファー(FOTM)」であり、ぼぼ確実に権利行使されることはないのでデルタはほぼ「ゼロ」となります。

 

「アット(ATM)」のオプションの場合はどうでしょうか。「アット(ATM)」のコールとプットは権利行使されるかされないか、五分五分となるのでデルタはそれぞれ「0.50」づつです。

 

何が言いたいのかと言うと、同一限月かつ同一ストライクのプットとコールの「デルタの絶対値の和」は必ず「1.00」となるということです。これは同一限月かつ同一ストライクのプットとコールのオプションは、原資産ポジションの1単位とパリティ(等価)であることを示しています。

 

分かりやすく日本語に訳すと「オプションとは原資産ポジションをコールとプットに分解したもの」となります。コールとプットは個ではなく対、表裏一体なのです。よってプットとコールのIVは当然に同じ値となります。

 

以下は「プット・コール・パリティ」の早見表になります。コールとプットは同一限月かつ同一ストライクでなければなりません。

 

pr0012プットコールパリティ早見表

 

プット買(+1) = ミニ売(-10) + コール買(+1)
プット売(-1) = ミニ買(+10) + コール売(-1)
コール買(+1) = ミニ買(+10) + プット買(+1)
コール売(-1) = ミニ売(-10) + プット売(-1)
ミニ買(+10) = コール買(+1) + プット売(-1)
ミニ売(-10) = コール売(-1) + プット買(+1)

 

オプション・マーケットには「プット・コール・パリティ」を元にアルゴ(アルゴリズム)が走っており、裁定機会が生じれば瞬時にさらっていきます。そしてサヤは埋まり「プット・コール・パリティ」は維持されます。

 

さてここでマーケットの大暴落が発生しました。「アウト(OTM)」のプットを1枚売っていたのですが、あっさりと「イン(ITM)」となってしまったケースを考えてみましょう。

 

下落はどこまで進むかも分からず、この場合とにかく損切りすることを決断したとします。しかし「イン(ITM)」なので板はスカスカで流動性は消失、これでは逃げるに逃げられません。相場は下げ止まらず損失は、膨らみ気持ちは焦ります。しかしそんなときは冷静になって「プット・コール・パリティ」を利用しましょう。

 

プット売り1枚を逃がしたいわけですから、同一限月・同一ストライクのプット買い1枚を建てて、プットの建玉の符号を打ち消せば良いことになります。

 

プット・コール・パリティ」の早見表の一番上がプット買いの等価式となります。プット買い1枚は、ミニ売り10枚とコール買い1枚と等価である、という意味です。つまりミニを10枚売って同一限月・同一ストライクのコールを1枚買えば、プットを買ったことになります。

 

プットが「イン(ITM)」している訳ですから、その裏、逆サイドのコールは同時に「アウト(OTM)」となっており、流動性は問題ありません。これで既存のプット売り1枚と新規建てのミニ売り10枚とコール買い1枚、3つの建玉の合成グリークス(デルタガンマセータベガ)はオールフラットとなります。

 

この後のマーケットがどうなろうと満期まで損益ロックされた状態となります。相場が落ち着いたタイミングで解消すると良いでしょう。このように「オプションの守護神」を活用した損益ロックの方法を「」と言います。覚えておいて損はありません。

 

しかし「プット・コール・パリティ」を前提としてオプション・マーケットが機能・維持されている以上、「オプションの守護神」は破滅をもたらす「破壊神」となり得ることも一緒に覚えておいてください。

 

2020年2月に起きた究極的な相場で、実際にオプション・マーケットは破綻し、わたしたち「ギルド集会所」はそれを目撃しました。崩れた裁定が戻らなくなることが現実に起こるのです。

(参考レポート)

 

Lv0132【プロテクティブ・プット|(コロナショックDay5)金曜ナイトIV大爆発】+963,000円
先週から「コロナショック」相場が続いており、オプション市場では「ボラティリティ・トレード……

 

それでは今回の動画はここまでとなります!またお会いしましょう!