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Ep0071【「KEN」第08話-「リーマン・ショック」世紀の暴落相場を乗りきった】

 
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週間トレーダーズ・トリビューン
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Ep0064【「KEN」第01話(目次)-ベテランの日経225先物オプショントレーダー】
この物語は2011年2月に書かれた古いレポートである。2011年と言えば我々日本人にとっ……

 

■アルバイトのお話はあまり語られることのない専業トレーダーの苦労の一面を知ることができる貴重な内容でした。「覚悟」と「決意」のお話はこれから専業トレーダーを目指す方にとって良い励みになるに違いありません。

 

□抽象的な内容だし、耳障りな話だったかもしれない。申し訳なかったね。僕が個人的に経験したことだけれど、何か汲み取って糧にしてくれると嬉しいよ。

 

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5分足短期デイトレードシステム

 

■それで「真剣」になってからトレードのやり方も大きく変えたのですね?

□そう。相場が休みだったゴールデン・ウィークに貫徹して、今でいう「システム」を作った。5分足のデータを元にデイトレードの売買シグナルを出すものだった。

 

場当たり的なトレードは一切止めてシグナルに忠実に従うことにしたんだ。最初は精神的な負担を減らすために、少ない枚数でポジションを取った。するとすぐにパフォーマンスは好転し、ドローダウンは徐々に改善されてきたんだ。

 

■このとき学んだことは何かありますか?

□規律かな。規律は最重要ではないけれど、成功するためには欠かせない要素だと思う。ただがむしゃらにトレードをするだけではダメなんだ。

 

■「負けたらもはや勝つまでやり続けるしか道はない」、しかし「がむしゃらにトレードするのではダメ」ということですね。

□そうだね。一見矛盾しているように思えるけど、そういうことなんだと思うよ。

 

■なるほど。システムが完成した当初、規律はきっちり守ることができましたか?

□売買サインは基本的に守っていたけれど、「ポジション・サイジング」や「夜間持ち越し禁止」などの細かなルールは、なかなか守ることができなかったよ。

 

■売買方向のシグナルだけでなくポジション・サイジングなどまでルール化していたのですね。

□そう、細かくルール化していた。それからしばらくして日経平均の日足が※三尊らしい形になったんだ。僕は瞬間的に「ショートをしなければ」と閃いた。

 

もちろんシグナルも売りを示していた。デイトレードで少し勝ち分も出ていたこともあって、僕はポジション・サイジングのルールを破り、ありったけの証拠金を使って先物を売りまくった。躊躇は一切なかったよ。暴落を確信したんだ。そしてその一晩だけで40万円近く儲けた。ジリ貧だったからあのときの40万円は大きかった。

 

三尊

価格の天井圏で形成されるヘッド・アンド・ショルダーズのパターン。さまざまな解釈があるが一般的にはネックラインを割り込むと下落トレンドに転換とされる。

 

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ワントレードの奇跡

 

■それはすばらしい立ち回りでしたね。しかしポジション・サイジングのルールを破って、大きな利益が出たことはあまり喜べなかったのではないですか?規律は大事だけれども時にはそういった「勝負」も必要だ、ということなのでしょうか?

 

□今振り返っても相場で運が良かったと感じたのは、このワントレードだけかな。逆行することも考えずに満玉を張って、勝たせてくれたからね。きっとこのワントレードだけマーケットの神様が微笑んでくれたんだ。そんな気がするよ。

 

そしてこれまで必死に勉強してきたことが、やっと実を結んだとも思った。何よりも自分の中で「勝ちパターン」を初めて作ることができたのは大きかった。「こうすれば勝てるんだ!なるほど!これを狙っていけば良いんだ!」という感じで、大きな自信を得たんだ。

 

□「勝ちパターン」を作れたのは非常に大きかったと思います。

■本当に。トレーダーの優劣は「勝ちバターン」をいくつ持っているかで決まると言っても言い過ぎではないと思う。

 

■ワントレードの奇跡、ですね。

□助けてくれたことに本当に感謝しているよ。会社を辞めたことやアルバイトをして凌いだ今までの僕の決断は間違ってなかったんだよ、と相場の神様に言われているような気がした。今でもそう思い返すと涙が出てくるよ。精神的にも金銭的にも、本当に苦しかったからね。

 

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世紀の暴落相場を乗り切った

 

■この時期にトレード手法もモチベーションも、大きく前進したわけですね。その後も順調に原資を回復していくことになるのですか?

□ここから怒涛の快進撃が始まるんだ。ゴールデンウィークが明けたマーケットは、2008年3月に起きた「ベアスターンズ・ショック」の余波で未だに混乱していた。僕はシステムのシグナルに従い回転を利かせた売買を行った。

 

たまに欲を出して持ち越しして窓空けでやられたりしていたけど、それでもその月は50万円強を稼ぐことができた。翌月には僕の口座のドローダウンは完全に回復し、3ヶ月後には400万円にまで膨らんでいた。

 

■相場が良かった?

□全くその通りだよ。ご存知の通り2008年9月に一連の大暴落の大トリとなった「リーマン・ショック」が起きた。僕は主にショートを回転させ、半年近くも続いた世紀の暴落相場を乗り切ったんだ。このときの成功体験から僕はショートが得意になった。急落を察する臭覚が鍛えられたんだね。

 

(次号につづく)

 

Ep0072【「KEN」第09話-「無駄なトレード」損切りするくらいなら何もしない方がまだマシ】
(目次ページへ戻る) ■その5分足デイトレード・システムは、どのようなロジックだったので……

 

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Ep0064【「KEN」第01話(目次)-ベテランの日経225先物オプショントレーダー】
この物語は2011年2月に書かれた古いレポートである。2011年と言えば我々日本人にとっ……