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■それではインタビューを先に進めましょう。
□そうですね。
・なぜオプション取引なのか
■新しい戦いの場に、オプション市場をチョイスした切欠はなんでしょうか?
□切欠は「KEN」氏とあなたがメーリングリストでオプション取引について交わしていた会話です。あの頃のメーリングリストは毎日活発に会話が飛び交っていました。
■ええ、よく覚えています。
□その頃の僕はトレンドフォローシステムに夢中になっていて、オプション取引について見向きもしていませんでした。やがて「ゑもんレポート」で「KEN」氏のインタビューの連載が始まり、その中でもオプション・トレードについて語られていましたが、やはり僕はトレンドフォローシステム作りに夢中になっていたのです。
■「KEN」氏のインタビューは、実戦的な内容のインタビューでしたね。
□ええ。KEN氏のインタビューの連載が終わってしばらくした後に、僕は例のカウンタートレードシステムを完成させ実弾運用をしました。そして見事に撃沈しました。これは先ほどお話させていただいた通りです。
■ええ。
□マーケットに打ちのめされた僕は、自分の非力さにウンザリしていました。このような結果で、相場で飯を食っていこうとしているなんてとんでもない。もうお先真っ暗な状態でした。マーケットで今後どうしていけば良いのか、マーケットでカネを稼ぐことなんて僕にはムリなのではないか、もう退場するしかないのか。
そんなことを毎日悩み考えていた時に、メーリングリストや「KEN」氏のインタビューで語られていたオプション取引のことを思い出したのです。
・尊敬するトレーダー「KEN」氏の影響
■なるほど。
□僕はこれまでに現物・信用・FX・CFD取引を行ってきましたが、オプション取引は全くの未知の世界でした。未知の世界でしたので正直「得体の知れない何か」といった印象でしたが、「KEN」氏のトレードに対する真剣な口調は、僕にとって強力な励みとなりました。
「KEN」氏は厳しい逆境を乗り越えて自立を果たした専業トレーダーであり、僕は彼のような専業トレーダーを目指していたはずです。僕にはインタビューの中で語られた「KEN」氏の言葉をどうしても無視できませんでした。
■わかります。
□僕は「KEN」氏の訓えを何度も繰り返し読みました。忘れもしません。読めば読むほど、なぜか涙が出てくるのです。
■「KEN」氏は最も尊敬すべきトレーダーの一人です。わたしも彼のようなトレーダーになりたいと思っています。
□僕もシステム運用に失敗したからといって、いつまでも落ち込んでいるわけにはいきません。そして僕は「KEN」氏のように目標に進むために未知の世界にチャレンジする「決意」をしました。それがオプション市場を選んだ経緯です。
※「KEN」氏のインタビューは掲載準備中。
・必死にマーケットにしがみ付いているだけ
※ここでミーティングに同席していた「lillybee」氏と「れいか」氏が会話に加わった。
(lillybee)■それからオプション取引について勉強を始めたのでしょう?トレードに注ぐそのエネルギーはどこから出てくるの?
□とにかく僕はトレードで家族を養えるようになりたいのです。そのために可能性があると思ったものに対してはチャレンジをしてみたいのです。全ては自分のためであり、家族のためにやっていることです。
オプション取引で今後も上手くいくかどうかはわかりませんが、目標を達成するためなら、勉強も勉強とは思いませんし、苦労も苦労とは思っていません。僕はただ必死にマーケットにしがみ付いているだけなのです。
(れいか)■オプション取引は、「閉鎖的」「難解」「敷居が高い」といったイメージですが、理解するのに時間はかかりましたか?
□いいえ。コールとプットにそれぞれ買いと売りがあるだけですので、簡単な教科書を読めば誰でもすぐに取引をすることはできるでしょう。しかしカネを稼ごうとすると話は全く別です。
僕は今でもオプション取引を理解できているとは思っていません。「オプション取引はボラティリティの取引」と言われますが、ボラティリティの理解もまだまだ不十分だと感じています。またオプション取引は金融工学理論を基礎として設計されていますから、僕のように今まで門外だった素人が理解するのに時間がかかるのは当然だと思います。
(Emon)■確かに内容はアカデミックですね。でも数学的な部分は僕はエクセルに任せています。あなたの作成したエクセルのツールは、わたしも重宝させていただいています。あのツールで全てのポジション管理とシミュレーションを行っていますので、今やあのツールがなければオプション取引はできません。
□ありがとうございます。システムトレードでエクセルを弄り倒していた経験がオプション取引でも役立てることができて良かったと思っています。しかしそのツールですが、実は一番使いこなせていないのは僕だということは内緒にしていてくださいね(笑)
(次号につづく)
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