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Ep0001【賭けの極意はケンにあり】

 
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≪株投機は世界で最も魅力的なゲームだ。しかし怠惰な人、感情をコントロールできない人、それに手っ取り早く儲けようなどと思っている人は、絶対に利益を上げることはできない≫『ジェシー・リバモア』

 

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1.チンチロリン

 

チンチロリンという賭博があります。チンチロリンは3つの賽(サイ=サイコロ)を陶器の茶碗や丼などに投げ入れ、親(賭場の胴元)と子(賭け手)の間でサイの出目に応じた配当をやり取りする日本の古典的なギャンブルです。サイを振ったときに「チンチロリン♪」と鳴ることからその名が付いたとされています。

 

このゲームは丁半賭博やカジノ・競馬・パチンコなどのように、賭場(ハウス)や胴元・親が賭けの流れを独占するギャンブルではありません。親は子より優位な期待値を持ってはいますが、「廻り胴(まわりどう)」と言われるルールにより親の権利は賭けに参加している皆に順番に(公正に)巡ってきます。この「廻り胴」のルールにより、短期的には親が優位にあっても長期的な期待値はニュートラルとなります。

 

チンチロリンはゲームの手軽さと公平性から仲間内で気軽に行われました。ショバ代(場所代の倒置語)や手数料も不要なことから、皆に公正なゼロ・サム・ゲーム(勝者と利益と敗者の損失をSUMするとゼロになる賭け)と言えます。3つのサイを器の中に投げ入れるという行為を用いて賭けのランダム性を確保し、また勝負毎にサイを振り直すことから過去のゲームによる勝敗に従属性はなく、完全な独立試行のゲームです。

 

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2.平均の法則

 

チンチロリンは公正なゼロ・サム・ゲームであることから、「平均の法則」により確率論的に勝敗は50/50(フィフティー・フィフティー)となります。しかし実際の結果が50/50となることはほとんどありません。大抵はどちらかに隔たりを生じた結果となり、時に公正なランダム事象とは思えないほど大きく偏ることもあります。これはプレーを長時間続けるほど勝敗の回数は期待値から遠ざかり、その標準偏差は外側に向かって永久に拡大を続けることに起因します。 一般的に信じられている感覚とは逆ですが、これも「平均の法則」。

 

このような確率論と現実の結果が異なる現象は、親・子の立場に関わらずに出現し、それを賭けの参加者が意図して操作することはできません。わたしたちはこの現象をお固く言えば「確率の歪み」、「確率の悪戯」、「拡散と収束」、「ランダム過程に於ける不確実性」、平たく言えば「場の流れ」、「波」、「運」、「ツキ(付き)」、「ヒキ(引き)」などと感覚的・抽象的に表現しています。

 

ともかくこの現象のおかげで賭けの結果は期待通りに(計算通りに)いくこともあれば、いかないこともあります。「平均の法則」は自分に有利に働くこともあれば不利に作用することもある、ということです。

 

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3.ケンする

 

チンチロリンのルールでは、親は順に巡ってきた親の権利(親番)を放棄することができ、子は好きな時に勝負をパスすることができます。親が親番を放棄すること、子が勝負をパスすること、これらを「ケン(見)する」と言います。

 

「ケンする」とはすなわち「賭けずに様子見する」ことです。それはランダム過程に於ける「運」、「ツキ」、「ヒキ」と言われる操作不能な運命を、自己判断で「ケンする」ことにより「場の流れ」や「波」を変える試み、もしくは自分の勝機に潮の目が変わるまで「待つ」ことです。

 

チンチロリンは親に優位性があります。それでも親番を「ケンする」ということは、その者は余程「ツキ」に見放されていると自覚しているのでしょう。子が勝負を「ケンする」ということは、その時の親は強力な「ヒキ」に恵まれているに違いありません。

 

ツキがない親に対して子は「勝機アリ」と賭金を増やして強気に出ます。だからツキがない者の元に親番が巡ってくると、それをケンしてやり過ごします。ツキがある者に親番が巡ってくると、子は「勝ち目ナシ」と勝負をケンします。ツキがなくケンを続けていた者が、他の者のヒキが悪くなったと判断すれば、そのものに対してケンをやめ強気に転じます。

 

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4.勝負を見送るという強気

 

チンチロリンでは、「ケン」をうまく使えなければ勝てません。「場の流れ」、「波」を読み、自分は勝負に対して強気に出るのか弱気に出るのか、どうしたら自分に有利な「場の流れ」、「波」、「運」、「ツキ」、「ヒキ」を引き寄せることができるのか。読みを違えた時に一旦冷静になるため。自分の勝機に潮の目が変わるまで確実に「待て」するため。

 

プログラムが無感覚に取引をする今の時代、生身の人間が生き残っていく上で大切なことではないでしょうか。

 

「勝負を見送る」という強気、【賭けの極意はケンにあり】

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