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Ep0051【「コロイ」シーズン1/第11話-利食いのための利食いはせず】

 
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週間トレーダーズ・トリビューン
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Ep0041【「コロイ」シーズン1/第01話(目次)-生粋のシステムトレーダー】
今回から連載していくレポートは、システムトレーダーとして現役で活躍する「コロイ」氏にイン……

 

■内容をガラッと変えましょう。頭も切り替えてください。ストップ注文はどこに置くのですか?

□ポジションからロングの場合は2.0ATR逆行した位置です。ショートは1.5ATRです。

 

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・カーブフィッティング

 

■ロングとショートで異なるパラメータを使うのですね。

□上昇トレンドと下落トレンドでは相場が違いますからね。つまり上昇トレンドは押しが深いのに対し、下降トレンドはあまり戻してきません。この習性を利用しない手はありません。基本的にマーケットの動きはランダムに近いとはいうものの、ロング側とショート側で異なる動きをするのは不思議な習性だなと思います。ストップ注文を置くためのATRの値はバックテストで確認しました。

 

■ロング側とショート側で異なる特性で動くのは誰しも認めることだと思います。しかし※カーブフィッティングを考えると、ロングとショートで異なるパラメータを設定して良いものなのか、それとも上下対称のパラメータにするべきなのか、システムトレーダーの間では意見が真っ二つに割れています。
□システムの骨格となるBO変数を最適化しているわけではないので、問題ありません。

 

カーブフィッティング

過剰最適化。バックテスト上、過去の値動きに対し高パフォーマンスが出るようパラメータを過剰に合わせてしまうこと。

 

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・利食いのための利食いはせず

 

■トレイル注文は使いますか?

□もちろんです。マーケットの進行に合わせてポジションを取ったら8時間毎にストップ位置を修正、つまりトレイルさせます。

 

■では利食い注文はどこに置くのですか?

□今のシステムに利食いという概念はありません。相場の進行スピードによってトレイル値を近づけるロジックを実装しているだけです。利食い目標も必要ありません。

 

■つまりトレイル値に引っかり返済したところがフェイバーなら利食い、アゲインストなら損切り、結果的にただそれだけということですね?

□そうです。それが一番簡単なロジックでしょう? それにトレンドがどこまで続くのかは誰にもわからないことですからね。トレンドがしっかり反転してトレイル値に引っかかるまで付いていくのがトレンドフォローです。

 

■トレンドフォロー戦略では、相場が逆行するとすぐにトレイル注文に引っかかってしまいます。またトレンドが出ていたとしても、何度もトレイルに引っかかってしまう局面も多くありますがいかがでしょうか?

□ええ、当然ありますね。それも含めてトレンドフォローです。連敗は当たり前のこととして許容する必要があるでしょう。

 

■参加マーケットはGBPJPYということですが、他市場の分析もシステムシグナルに影響しているのですか。例えば英国は産油国ですので原油相場を分析していたり。

□オイルもゴールドもUSDJPYもGBPUSDも趣味の範囲内で見ていますが、GBPJPYの売買シグナルに影響することはありません。

 

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・現実の運用パフォーマンスはバックテストより悪い

 

■実際の運用パフォーマンスのうち、勝率とペイオフ・レシオを教えてください。

勝率は約31%ペイオフ・レシオは約2.4です。

 

■勝率31%の場合、ペイオフ・レシオ2.23が損益分岐です。その値はバックテスト上、想定どおりのパフォーマンスなのでしょうか。

□バックテスト上の勝率は約38.5%ですので、7.5%ほど悪い結果です。ペイオフ・レシオはバックテストとほぼ同じ値です。

 

■なぜ実際の運用はバックテストの想定どおりにいかないのでしょうか?

□いえ、実際の運用ではバックテストより良い値になることはありません。バックテストより良いパフォーマンスを想定していませんので、これは想定どおりの結果です。実際の運用ではバックテストのパフォーマンスより数段は悪くなるものとして悲観的に考えなければなりません。

 

■わたしがお聞きしたかったのは、なぜバックテストのパフォーマンスと現実の運用パフォーマンスでは差が出てくるのか、ということです。やはりバックテストと実際の運用では大きく違うということですか?

 

□もちろんです。繰り返しになりますが未来は誰にもわかりませんからね。バックテスト上で最高の利益を出すシステムなら誰にでも簡単に作ることができます。しかしそのシステムは実運用では恐らく機能しません。なぜなら先ほども言いましたとおり、システムの期待値は流動的だからです。

 

システムトレーダーの本当の仕事は、この流動的な期待値とどこで折り合いを付けるかを見極めることだと思います。それに他にも大きな問題があります。それは、現実のマーケットで約定する値は、バックテスト上で約定値よりはるかに不利に約定する、ということです。

 

バックテストで使用する価格データは大抵の場合Bidのみを使って行われますが、現実のマーケットではスプレッドを考慮する必要があります。このような当たり前のことも忘れてバックテストをしているトレーダーもいます。

 

僕はバックテストを行うとき、全てのトレードに対してポジションを取るときにも閉じるときにも、最低でもマイナス5ポイントづつ不利に約定させるようにしています。「」上、最低でも往復マイナス10ポイント不利に約定させる、ということです。中長期システムなら気にするほどではありませんが、細かい売買を繰り返すシステムはこれだけで期待値が負に沈んでしまうことでしょう。

 

(次号につづく)

 

Ep0052【「コロイ」シーズン1/第12話-機械的なトレードに徹する】
(目次ページへ戻る) ■具体的にバックテストはどのように行っているのですか。 □これはあ……

 

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Ep0041【「コロイ」シーズン1/第01話(目次)-生粋のシステムトレーダー】
今回から連載していくレポートは、システムトレーダーとして現役で活躍する「コロイ」氏にイン……