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■現在参加しているマーケットを教えてください。
□GBPJPYです。
■ほかには?
□他にはやっていません。
・ポンド円
■なぜGBPJPYなのですか?
□自分の憧れの某人がGBPJPY専門のトレーダーだったんですよ、当時は(大笑)
■ああ(笑)
□憧れというより目標なんです。僕がGBPJPYで相場をやっている理由はそれだけですね(笑)
■本業で貴金属を扱っているのに、貴金属マーケットではやらないのですね。
□それは自分でも思います。
・テクニカル派
■テクニカルを使いますか。ファンダメンタルズを使いますか?
□テクニカルです。
■なぜテクニカルを使うのですか?
□単純にファンダには興味がないからです。それにファンダ派のように、ありもしないマーケットを予想したくはありません。
■なるほど。しかし必ずしもファンダ派全員が未来を先取りしたポジションを取る、というわけではありません。ファンダ派であっても自分の予想と同じ方向にマーケットが動き出したのを確認してからポジションを取るトレーダーもいます。
□それはわかりますが、あらゆるファンダメンタルズは僕にとって全く必要のない情報です。
■お話を伺う限り、あなたはマーケットの遅行ポジションを取るのですね。つまり順張り戦略、トレンドフォローであると。
□そうです。
■なぜです?
□んーまた意地悪な質問を(笑)
■いえ、違います。あなたのトレンドフォロー戦略より、カウンタートレンド(逆張り)戦略のほうが遥かに早くポジションを取ることができ、遥かに早く利食いできるのは明らかですよね?なぜそうしないのですか?
□それは本当に明らかなのですか?レンジ局面ではそれでウマくいくかもしれません。例えば下落局面の場合、逆張りではどこかでショートを利食いしてロングを取ることになります。しかし、なぜソコが底だとわかるのですか。こうして多くは予測に基づいたポジションを取るから失敗するのです。値頃感でやるから失敗するのです。下落局面が終焉して、反発を始めたときに始めてロングを取れば良いだけだと思います。そのときが訪れるまでは思惑と値頃感を捨てて、ショートを堅持するべきです。これが最良の相場の乗り方だと思いますけどね。
・ブレイクアウト戦略
■テクニカル的なトレンドフォローということですが、好んで使う分析法はなんですか?
□※BOです。
※BO
ブレイク・アウト。一般的にはある高値をブレイクしたらロングを取り、安値をブレイクしたらショートを取る古典的トレンドフォロー手法。
■それは※ドンチャンや※デニス、あるいは※タートルズの影響ですか?
□そうですね。数字を弄ることなくマーケットに適応できるところが気に入ってます。
※ドンチャン
リチャード・ドンチャン。ドンチャン・チャネル・BO戦略で有名。
※デニス
リチャード・デニス。米国の先物投機家。システム売買の祖。
※タートルズ
リチャード・デニス、ウィリアム・エックハートらが率いた、米国の先物投機集団。
■というと?
□例えば最も単純なトレンドフォロー戦略として※MAの※GCや※DCが挙げられます。これらは価格の算術平均を求める必要があります。僕にはそのように平均された価格をマーケットで使うのには大きな抵抗があります。BO戦略であれば、N日の高値もしくは安値の更新そのものが取引のシグナルとなりますので、数字を弄る必要はありません。
※MA = 移動平均
※GC = ゴールデン・クロス
※DC = デッド・クロス
■それではMAより更に複雑な計算が求められるMAピボットやMACD、ボリンジャー・バンドなどは問題外ですね。
□加工された値ではなく、僕はあくまで素のプライスをそのまま取引戦略に使いたいのです。プライスが既に天井を付け、大きく下げ始めているのにMAはまだ上向き、という局面があるでしょう。僕には非常に扱い辛いものです。
(次号につづく)
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