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Ep0029【奇妙な保険(前編)ーゑもん家の豪邸と債務】

 
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ヘビー級のEp(エピソード)が続きましたので、今回はライトに書きました。気軽に読み進めていただければ幸いです。前編・中編・後編と3回の連載となります。

 

Ep0030【奇妙な保険(中編)―高値で買い戻すハメに】
(前号の続きです) あるとき、あなたはゑもんさんの異変に気が付きます。そういえば最近、とっかえひっかえ乗り回していた高級外車を見掛けなくなくなり、本人も会社に出勤している様子がありません。 んんんー?ま・さ・か―― ・45億年の1度の確率 イヤな予感がよぎ...【つづきを読む】

 

Ep0031【奇妙な保険(後編)―CDS、クレジット・デフォルト・スワップ】
(前号の続きです) 「オレンジファンドのマネージャー」は、わかりましたと言い、話し始めました。 バナナ投資銀行の心配事は不良債権が出ることです。銀行は色々な人にお金を貸し付けているので貸し付けのバランスシートをできるだけ軽くしたいと考えています。そこでゑもんさんが債務不履行と...【つづきを読む】

 

あなたの家の近くに豪邸が建ちました。まるで城壁のような大きな門の遥か先に、豪勢な装飾を施したお屋敷が小さく見えます。

 

そこに引っ越してきたのはゑもんさん。いつも爽やかな笑顔で礼儀正しく、仕事も出来そうな好青年です。彼は実業家でしょうか、毎朝違う高級外車に乗って出勤していくのを見掛けます。

 

・奇妙な保険

 

ある日、あなたの家にバナナ投資銀行の営業マンがやってきました。営業マンの話を聞くに、バナナ投資銀行はゑもんさんの豪邸のために1億円の融資をした、と言います。そこで営業マンはゑもんさんのご近所を回り、彼が万が一、いやそんなことはまずあり得ないとは思うが、億が一にも、ゑもんさんが債務不履行に陥った際に備える「保険」を発行してくれる投資家を募集しているというのです。

 

投資に興味があるあなたは、一体どういうことかもっと詳しく話してくれとバナナ投資銀行の営業マンに言います。その奇妙な「保険」の仕組みとは、意外にも簡単な内容でした。

 

保険を発行してくれた投資家は、ゑもんさんが債務を完済するまでの20年の間に万が一、いや億が一にも彼が債務不履行に陥った際、ゑもんさんに変わってあなたが残りの債務を全額肩代わりする。あなたはそのリスクを負う代償として、ゑもんさんの返済が滞りなくされている間、バナナ投資銀行はあなたの口座に保険料として毎年100万円を振り込む、と言うのです。

 

しかもこの保険の発行料や投資元本はゼロ円で、契約書にサインをするだけ、それでいてもし将来この保険に興味がなくなったら、いつでも自由に他人に転売し手放して良いと言います。その場合ももちろん毎年100万円の保険料は支払われ続けます。

 

つまり、ゑもんさんが20年間債務不履行に陥ることなく無事バナナ投資銀行に1億円を完済すれば、あなたはその20年の間、毎年100万円づつ受け取れ、そして億が一にもゑもんさんの返済が危うくなったと思ったら、この保険を他の人に手放すこともできる、ということです。

 

最後に営業マンは、ゑもんさんの信用格付けはトリプルAクラス、業界標準の○×♪※■〆▲リスクモデルでは債務不履行が起きる確率は45億年に1度ですねハハハ、と呪文だか数式らしきものとカラフルなグラフで埋め尽くされたリスク分析評価シートをヒラヒラと見せながら、そう付け加えてきます。

 

・保険料の魔力

 

一体、なんだこの話は――

 

あなたはこの話に乗るべきか、または降りるべきか、考えます。ゑもんさんは感じの良い人だし、仕事も順調にいっているに違いない。そうでなければバナナ投資銀行が1億円もの大金を融資をするはずがないし、そもそもゑもんさんに基盤となる財力がソコソコなければ、豪邸に住み、高級外車に乗ることなどはできないはずだ。だからゑもんさんが債務不履行に陥る可能性は少ないに違いない。だから株の配当みたいに濡れ手で粟で100万円×20年間、この話はおいしい、乗ったほうがいい!いや、ぜひ乗りたい!

 

……いやいや待て待て、この話に本当に乗るならば、バナナ投資銀行の営業マンの話だけでなく、実際に自分がゑもんさんとも面談して、彼の仕事や家族のこともよく調べておかなければ……そうだ弁護士にも相談を……。

 

・契約成立(Done・ダン)

 

そして約束の日、自ら納得して決心したあなたは、バナナ投資銀行の営業マンに伝えます。

 

「その保険、わたしが発行しましょう」

 

おめでとうございます。契約成立(Done・ダン)です。営業マンは言います。われわれバナナ投資銀行はこの保険の買い手です。あなたは売り手です。お互いにとって利益となる契約をすることができました。これこそまさに「Win・Win」の関係ですね。いつまでもこの関係が続くことを希望します。

 

バナナ投資銀行の営業マンはそう言い、左の口角を上げニヤリとしました。ニコリ、ではありません。ニヤリ、です。

 

(次号に続きます)

 

Ep0030【奇妙な保険(中編)―高値で買い戻すハメに】
(前号の続きです) あるとき、あなたはゑもんさんの異変に気が付きます。そういえば最近、とっかえひっかえ乗り回していた高級外車を見掛けなくなくなり、本人も会社に出勤している様子がありません。 んんんー?ま・さ・か―― ・45億年の1度の確率 イヤな予感がよぎ...【つづきを読む】