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Ep0054【「コロイ」シーズン1/第14話-100%信頼してトレードをやっていただけ】

 
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週間トレーダーズ・トリビューン
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Ep0041【「コロイ」シーズン1/第01話(目次)-生粋のシステムトレーダー】
今回から連載していくレポートは、システムトレーダーとして現役で活躍する「コロイ」氏にイン……

 

■なにかお勧めの本がありましたら教えてください。

□ラルフ・ビンスの2冊、「投資家のためのマネーマネジメント」と「ラルフ・ビンスの資金管理大全」です。トレードに使う使わないは別にして、相場の本質を学ぶのにはとても良い本だと思います。絶対に読む価値はありますね。

 

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・一生相場に食らいついていく

 

■そのほかには?

□「世紀の相場師ジェシー・リバモア」、「魔術師たちの心理学」、「マーケットの魔術師」シリーズのジャック・D・シュワッガーが書いた青本白本ピンク本。これらを読んだことがないというトレーダーは、言うほどトレードに本気ではないのだとわかります。あまりにも不勉強であり他力本願であり、また真剣ではない人でしょう。

 

【厳選必読本リスト】日経225オプション取引戦略編
日経225オプション取引を実践するにあたり、わたしが勉強になったと思う本を厳選ピックアッ……

 

■最後に、いま苦戦しているトレーダーに何かアドバイスをお願いします。

□まずは自分の戦略や手法を持ち、それらの長所と短所を知り尽くすことではないでしょうか。時間はかかりますが、確信的なトレードを行うことができるようになるでしょう。コロコロと分析法を変えていてはいけません。

 

それと、退場とは口座が破産した時ではなく、自身が相場で稼ぐことをあきらめてしまった時だと思います。勝っているのか負けているのかわからない程度の利益ではなく、これ一本でも食っていけるくらい大金を稼ぐ、これから一生相場に食らいついていくと固く決意し、その覚悟で臨んでみてはどうでしょうか。

 

■インタビューは以上になります。ありがとうございました。

□ありがとうございました。

 

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・トレードは結果が全ての世界

 

インタビューが終わったあとに、彼はわたしにこう言った。「ウマく答えることができなかったかもしれない」、「僕の答えに対して更に切り込まれた質問をされて、自分の中で矛盾を抱えていることがあることに気が付いた」とも言った。

 

例えばバックテストに関する内容では、将来のマーケットは予測不能であることから現実のマーケットではバックテストどおりの結果は得られず恐らくパフォーマンスは低下する、と彼自身認識しながらも、自分のシステムは100%信頼しており、完璧にシグナルどおりの注文を執行する、と語っている。

 

バックテストを信頼する根拠はないが、システムは信頼しているということだ。この問題を追求していくと「信頼は単なる期待であり、バックテストによる将来的に正の期待値を持つと確信できるシステムの構築は不可能」という結論に至ってしまう。このような矛盾と思える議論は、文章化が困難なほど難解な問答になってしまったために、本文中ではその多くを割愛した。

 

しかしわたしはこのような理論的矛盾を問題視しようとは思わない。なぜなら相場は完全なロジカルではなく、トレーダーはどのような方法であっても自分の信頼する方法でトレードを行うのが最も効果的に利益を上げることができるという前提があるからだ。この前提によってマーケットには多様な有効的手法が存在し、大きな利益を生み出している。

 

トレンドフォロー手法しか信頼していないトレーダーに、鞘取り手法の有効な方法をいくら教えても、生粋の鞘取りトレーダーほどの大きな利益を上げることはできないだろう。またその逆も同じことが言える。方法を完全に信頼していなければ、真に有効な方法であっても使いこなすことはできないのだ。

 

このようにそもそも相場に正解の方法などは存在しないのであって、またトレーダーは誰に対してその有効性を立証する必要などもない。言葉よりも結果が全ての世界なのだ。それでももし彼の回答に異議を唱える者がいるとすれば、以下のことを踏まえなければならない。

 

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・たまたま、まぐれ、偶然

 

この問題を理論的方法で解決しようとすれば、それは簡単だ。自分が信頼する方法の未来の有効性を立証するのは非常に困難であるが、他人がその方法の未来の有効性を反証するのは容易い、つまり「未来の有効性を立証し保証できないのであれば、それは将来も有効的手法とはいえない」と。

 

しかしこれでは、将来の有効的方法は1つも存在しないことになってしまい、「まぐれ勝ち」を除いて誰もトレードでは利益を上げることができないはずである。

 

理論的解決法で、誰もトレードで利益を上げることはできないという結論に帰着させるのは、まぁいい。参加者のほぼ全員ともいえる数が相場で失敗していることから、それはある意味間違ってはいない。

 

だが今こうしている間にも、世のスーパートレーダーたちは莫大な利益を上げ続けているのではないか!それはどう説明するのか!?彼らの手にした利益は「たまたま」「まぐれ」なのか、はたして本当に「偶然」なのか!?

 

いや、そんなことはない。「偶然だった」の一言では到底説明をつけることができないスーパートレーダーは確かに存在するのだ。

 

きっと彼らはこう言うに違いない。「自分の手法の未来の有効性を保証する術はないが、ただ100%信頼してトレードをやっていただけだ」、と。

 

2019.08.19追記

 

 

(シーズン2につづく)

 

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