日経225オプション目線の【つぶやき録】。このページは2021.09.13(2021.09MSQ明け)~2021.10.08(2021.10SQ)までとなります。他の期間については以下の目次ページから辿ってください。

(参考リンク)
- 2021.09.13(月)【09MSQ明け、新限月始動】
- 2021.09.14(火)【先物+150円】
- 2021.09.15(水)【日経平均31年ぶりの高値30700円タッチ】
- 2021.09.16(木)【チャイナショック再来か】
- 2021.09.17(金)【今晩NS~月曜日まで東京休場】
- 2021.09.21(月)【3.5連休明け-700円の-2.3%】
- 2021.09.22(火)【BOJ、大規模緩和を維持】
- 2021.09.24(金)【休場明け先物+600円】
- 2021.09.27(月)【週明け月曜日先物-50円】
- 2021.09.28(火)【先物-100円】
- 2021.09.29(水)【自民党総裁選】
- 2021.09.30(木)【先物-100円】
- 2021.10.01(金)【先物続落-800円】
- 2021.10.04(月)【週明けも先物続落-500円超】
- 2021.10.05(火)【一時先物-800円超】
- 2021.10.06(魔水)【50円は誤差】
- 2021.10.07(魔木)【10SQ最終売買日】
- 2021.10.08(金)【10SQ値28098.14】
2021.09.13(月)【09MSQ明け、新限月始動】
09MSQ日明け、月曜日の東京市場がクローズ。先物は+120円ほど。スマイルカーブは緩やかな「上げのP盛りC剥げ」、ATMのIVは18%台と変わらず。期近の残存は16.75営業日、期先の残存は40.75営業日。
さて、巷では「暴落の秋」などと言われ、マーケットの占い師たちは9月・10月暴落説を唱えている。常に(まさかに)備える、が基本姿勢である我々オプション・トレーダーにとっては、「ハイハイ、また暴落説デスネ、りょーかいデース」と軽く聞き流しており、あえて構えることもないと思う。イチオウ、「時間的影響を排除したスマイルカーブ」を確認しておこう。
(参考レポート:常に(まさかに)備える)

(参考レポート:「時間的影響を排除したスマイルカーブ」)

ATMのIVは18%台の平時運転、そして「時間的影響を排除したスマイルカーブ」の期近と期先はピタリと重なっており、オプション・マーケットは中立であることが読み取れる。中立ということは、目先(や次限月)は混乱しそうとも、しなさそうとも教えくれていない。つまり現時点では「わからない」ということがわかる。オプション・マーケットが「わからない」と言うのだから、やはり(現時点では)暴落説などを過度に気にしてポジションを対応スプレッドに全振りする必要などはないと思う。
ちなみに、期近10月限と期先11月限のSQまでの残存営業日の差は24日間あり、通常よりも長い。これは期近10月限には休日が2日間含まれているからだ。そしてこの9月の休日がある週は「BOJ」と「FOMC」イベントが控えている。だから期近のスマイルカーブはイベントを通過するまで剥げにくい(過大評価されやすい)環境にあると言える。
限月間サヤを狙ったスプレッドだけでなく、全てのオプション・ポジションを考えるとき、こういったマーケット環境を勘案し「スマイル物語」を読み解いていくと良いだろう。
2021.09.14(火)【先物+150円】
火曜日の東京市場がクローズ。所用のために先物チャートの記録できず。先物は+150円ほど。スマイルカーブは昨日と同様に緩やかな「上げのP盛りC剥げ」、ATMのIVは17%台まで低下。期近の残存は15.75営業日、期先の残存は39.75営業日。
2021.09.15(水)【日経平均31年ぶりの高値30700円タッチ】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は-100円ほど。スマイルカーブは1%弱の全剥げ、ATMのIVは17%前後まで低下。期近の残存は14.75営業日、期先の残存は38.75営業日。特筆すべき内容はないが一応、日経平均は31年ぶりの高値30700円をタッチ。
2021.09.16(木)【チャイナショック再来か】
木曜日の東京市場がクローズ。先物は-120円ほど。スマイルカーブはプットが微盛り、ATMのIVは17%前後と変わらず。期近の残存は13.75営業日、期先の残存は37.75営業日。
特筆すべき内容はないが、マーケットでは再びチャイナショックが意識され始めている。東証の都合で明日金曜日の日中取引が終わるとNSから月曜日(敬老の日)まで休場となる。さらに来週は木曜日(秋分の日)も休場、相変わらず休場が多くカレンダー的にやりにくい環境だ。
東京の休場期間中にもチャイナショックが起きる可能性が指摘されている。しかし9月13日(月)に書いた「時間的影響を排除したスマイルカーブ」を改めて確認すると、期近・期先のサヤの状況に変化はなく、オプション・マーケットではチャイナショック再来の危機感は感じられない。
だからチャイナショックが起きる起きない無関係に、この後NSから明日の東京市場が終わるまでスマイルカーブは剥げにくい展開だろう。そして(何も起きなければ)三連休明けは「ドッスン」剥げ、という毎度のパターンとなりそうだ。
よって「イベントプレイ」(前段プレイ・後段プレイ)を狙いにいけそうな「スマイル物語」の読み方となるが、今回は後段プレイは避けた方が良さそうだ。なぜなら後段プレイのポジションは、「オプション・ショート」(ベガがショート)のスプレッド、もしくは「プット・バック・スプレッド」か「コール・バック・スプレッド」となるからだ。
まず三連休中に「オプション・ショート」のスプレッドを持ち越す戦略は、まずナイ。これは「即死ポジション」であり今回のチャイナショック再来の件に関わらず、「オプション・ショート」を抱えて週末を過ごす、なんて地に足がつかないオペレーションをやっていると、(その場では儲かるかもしれないが)いつか必ず(必ず=まちがいなく、きっと、確かに)「ブラックスワン」に人生ごと持って逝かれる。
「プット・バック・スプレッド」か「コール・バック・スプレッド」は、スマイルカーブが立つ方向の「skewの変化」が起きて初めてWINできる。つまり中の売玉が剥げる(盛らない)か、外の買玉が盛る(剥げない)必要がある。前段の盛り方によって、三連休明けの「ドッスン」剥げでは中から大外(FOTMプット)まで巻き込んで剥げる可能性があり、今の時点では勝算があまり見えない。
明日の東京市場で中だけ(ATM付近だけ)大盛りしたら「プット・バック・スプレッド」か「コール・バック・スプレッド」はアリだと思うが、中だけ大盛りなんて都合の良い展開の可能性は少ないと思う。
2021.09.17(金)【今晩NS~月曜日まで東京休場】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は-100円ほど。スマイルカーブはプット(ErisP)が+1%、コール(ErisC)は+0.5%の盛り、ATMのIVは17%台まで微盛り。期近の残存は12.75営業日、期先の残存は36.75営業日。
昨日書いたコメントのとおり、連休警戒盛り(イベント盛り)が起き、「イベントプレイ」(前段ポジション)で抜くことができたと思う。今晩NSから月曜日まで東京市場は休場となる。
2021.09.21(月)【3.5連休明け-700円の-2.3%】
3.5連休明けの火曜日、東京市場がクローズ。先物は-700円(-2.3%)ほど。スマイルカーブは+1~2%の全盛り、ATMのIVは21%台まで上昇。期近の残存は11.75営業日、期先の残存は35.75営業日。
連休明けの東京市場は寄り付きで大きな下窓を空け、その後は脳震盪を起こして停止状態。NSの様子も良く観察していこう。今週は明日水曜日に「BOJ・FOMC」がWで控え、さらに木曜日はまた祝日で東京市場は休場となっている。
2021.09.22(火)【BOJ、大規模緩和を維持】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は-150円ほど。スマイルカーブは+1~2%の「下げの全盛り」、ATMのIVは22%台まで上昇。期近の残存は10.75営業日、期先の残存は34.75営業日。
昨日に引き続き、先物続落でIVも追加盛り。今晩NSのNY市場午後には「FOMC」が控えているが、明けて東京市場は休場となる。
2021.09.24(金)【休場明け先物+600円】
休場明け、金曜日の東京市場がクローズ。先物は+600円ほど。スマイルカーブは-3~-4%の大ハゲ、ATMのIVは17%台まで急低下。期近の残存は9.75営業日、期先の残存は33.75営業日。
「BOJ・FOMC」や飛び石休場イベントを何事もなく通過、特筆すべき内容はナシ。
2021.09.27(月)【週明け月曜日先物-50円】
週明け、月曜日の東京市場がクローズ。先物は-50円ほど。スマイルカーブは「下げのP剥げC盛り」型だがプットIVは剥げずにヨコ。ATMのIVは17%台を維持。期近の残存は8.75営業日、期先の残存は32.75営業日。
特筆すべき内容はナシ。先週の騒動から先物はしれっと30000円を回復、中途半端な先物水準とIV水準になってしまった。ポジションは取れずに静観。今週は自民党総裁選が控えている。
2021.09.28(火)【先物-100円】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は続落し-100円ほど。スマイルカーブは緩いV型盛りでATMのIVは17%台を維持、OTM以遠だけ盛る格好。期近の残存は7.75営業日、期先の残存は31.75営業日。特筆すべき内容はナシ。
2021.09.29(水)【自民党総裁選】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は続落し-400円ほど。スマイルカーブは「下げのP剥げ盛り」とV型盛りを混合型みたいな?ATMのIVは19%台まで上昇。期近の残存は6.75営業日、期先の残存は30.75営業日。自民党総裁選の結果は岸田氏。
2021.09.30(木)【先物-100円】
木曜日の東京市場がクローズ。先物は今日も続落し-100円ほど。スマイルカーブはV型盛りでATMのIVは19%台で停滞。期近の残存は5.75営業日、期先の残存は29.75営業日。特筆すべき内容はナシ。
2021.10.01(金)【先物続落-800円】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は今日も続落し-900円(-3.0%)ほど。スマイルカーブは「下げの全盛り×下げのP剥げC盛り」のコンボ型でコールが強い。ATMのIVは24%台まで上昇。期近の残存は4.75営業日、期先の残存は28.75営業日。
今週の先物続落と今日の下げ幅にしては、プット・コールのOTM(ErisP、ErisC)は全く盛り足りない印象。自民党総裁選を通過しご祝儀を期待していた向きが勝手に失望して剥がれ落ちただけかもしれない。まずNSにこの流れが引き継がれるのか良く観察し、来週の10SQ週に「専業メシネタ×ボラティリティ・トレード×ガンマ・トレード」を仕掛ける機会がありそうなのか、判断していこう。
2021.10.04(月)【週明けも先物続落-500円超】
週明け月曜日の東京市場がクローズ。10SQ週の月曜日も先週の流れを引き継ぎ続落、先物は-500円(-2.0%)ほど。スマイルカーブは「下げのP剥げC盛り」、ATMのIVは22%台まで低下。期近の残存は3.75営業日、期先の残存は27.75営業日。
今週になっても中国債務ネタが後を引いている。先週のコメントにも書いたとおり、今週10SQ週は「専業メシネタ×ボラティリティ・トレード×ガンマ・トレード」を仕掛ける機会がありそうだ。チャンスを見つけ次第、逃さずに仕掛けていきたい。
2021.10.05(火)【一時先物-800円超】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は-500円(-2.0%)ほど。スマイルカーブは「下げのP剥げC盛り」、ATMのIVは26%台まで上昇。期近の残存は2.75営業日、期先の残存は26.75営業日。
前場に一時-800円を超える場面もあり、先物の下落が止まらない。繰り返しになるが「専業メシネタ×ボラティリティ・トレード×ガンマ・トレード」を仕掛ける機会があれば積極的に狙っていきたい。
2021.10.06(魔水)【50円は誤差】
「魔水」の東京市場がクローズ。先物は「HLバンド」のHラインからLラインを往って来い、この時間は-300円ほど。スマイルカーブはV型に「下げの全盛り」、ATMのIVは28%台まで上昇。期近の残存は1.75営業日、期先の残存は25.75営業日。
先物は「50円は誤差」のレベルで暴れまわっており、ここ最近では取りやすいマーケットに「環境の変化」が起きている。引き続き「専業メシネタ×ボラティリティ・トレード×ガンマ・トレード」を仕掛ける機会を見つけて積極的に狙っていこう。
2021.10.07(魔木)【10SQ最終売買日】
10SQ最終売買日、「魔木」の東京市場がクローズ。先物は昨晩NSの安値26980円から明けて東京前場の高値28045円まで、高低差1065円。引けでは+260円程度。期先のスマイルカーブは「全禿げ」、ATMのIVは26%台まで低下。期近の残存は0.75営業日、期先の残存は24.75営業日。明日は10SQ日となる。
2021.10.08(金)【10SQ値28098.14】
金曜日の東京市場がクローズ。10SQ値は「28098.14円」で決まった。先物は+350円ほど。スマイルカーブは「上げのP盛り剥げ」型に「全禿げ」、ATMのIVは20%台まで一気に低下。期近(11月限)の残存は23.75営業日、期先(12月限)の残存は42.75営業日。
昨晩NYタイム午前に関東で起きた地震(震度5+)にはヒヤッとしたが、他に特筆すべき内容はナシ。たまに以下のレポートなどを読み返して、日頃から防災訓練をしておこう。オプション取引・鉄の掟「常に備えよ」、今まさにあなたの建玉は生き残れるだろうか。今晩NSには「NFP」が控えている。
【「コロイ」シーズン2/第08話-オプション取引で最も注意を払うべきこと】

【3.11東日本大震災の一週間/01話(目次)-わたしはこうしてオプション取引で吹き飛んだ】
