円を日経225オプション目線の【市況つぶやき録】。このページは2021.03.15(2021.03MSQ明け)~2021.06.11(2021.06MSQ)までとなります。他の期間については以下の目次ページから辿ってください。

(参考リンク)
- 2021.03.15(月)【03MSQ明け】
- 2021.03.16(火)【イベントプレイは有効か】
- 2021.03.17(水)【イベントプレイ前段は?】
- 2021.03.18(木)【お次はBOJ】
- 2021.03.19(金)【BOJ通過】
- 2021.03.22(月)【投機筋はショート転向】
- 2021.03.23(火)【微妙な先物水準と低くもないIV】
- 2021.03.24(水)【安値更新するも盛らないプット】
- 2021.03.25(木)【全剥げ】
- 2021.03.26(金)【上げのP盛りC剥げ】
- 2021.03.29(月)【後場急落の材料は?】
- 2021.03.30(火)【3月権利落ち日】
- 2021.03.31(水)【そう悪くはない結果】
- 2021.04.01(木)【専業でもだいぶ苦労する】
- 2021.04.02(金)【今晩NSから休場】
- 2021.04.05(月)【引き続き欧州市場休場】
- 2021.04.06(火)【HLバンドのLラインを達成】
- 2021.04.07(水)【無風の魔水】
- 2021.04.08(木)【無風の04SQ最終売買日】
- 2021.04.09(金)【04SQ29909.73】
- 2021.04.12(月)【しばらく様子見の姿勢】
- 2021.04.13(火)【引き続き様子見】
- 2021.04.14(水)【先物IVヨコ】
- 2021.04.15(木)【今日も先物IVヨコ】
- 2021.04.16(金)【今週は先物IVヨコだった】
- 2021.04.19(月)【引き続き様子見】
- 2021.04.20(火)【Lライン下抜け】
- 2021.04.21(水)【連日Lラインをタッチ】
- 2021.04.22(木)【フルヘッジ・ベア・シンセティック成功】
- 2021.04.23(金)【キャピタルゲイン課税を2倍に増税】
- 2021.04.26(月)【日米政策金利ウィーク】
- 2021.04.27(火)【BOJ通過】
- 2021.04.28(水)【今晩FOMC控え】
- 2021.04.30(金)【GW中営業日】
- 2021.05.06(木)【ATM15%割れ、GW中営業日】
- 2021.05.07(金)【今晩NFP、GW中営業日】
- 2021.05.10(月)【GW明けSQ週12%台】
- 2021.05.11(火)【先物-1000円、IV+8%】
- 2021.05.12(水)【魔水MAX-970円】
- 2021.05.13(木)【05SQ最終売買日】
- 2021.05.14(金)【反発+550円】
- 2021.05.17(月)【東京市場でスリッパ隊】
- 2021.05.18(火)【上げのP盛りC剥げ】
- 2021.05.19(水)【ウマいオプション戦略は思い浮かばない】
- 2021.05.20(木)【ベアシン追跡5営業日目】
- 2021.05.21(金)【ココは必ず(確実に)理解できるように】
- 2021.05.24(月)【NSはドイツとカナダが休場】
- 2021.05.25(火)【8営業日目の追跡記録】
- 2021.05.26(水)【やることなし】
- 2021.05.27(木)【今日も見てるだけ】
- 2021.05.28(金)【今週見てるだけでした】
- 2021.05.31(月)【今晩NSは米国市場休場】
- 2021.06.01(火)【今週も見てるだけか】
- 2021.06.02(水)【自動運転監視業務(自宅警備員)】
- 2021.06.03(木)【続・自動運転監視業務(自宅警備員)】
- 2021.06.04(金)【続々・自動運転監視業務(自宅警備員)】
- 2021.06.07(月)【06MSQ週がスタート】
- 2021.06.08(火)【そろそろ逃走体勢】
- 2021.06.09(水)【6月の魔水】
- 2021.06.10(木)【06MSQ最終売買日】
- 2021.06.11(金)【06MSQ値29046.40】
2021.03.15(月)【03MSQ明け】
03MSQ明け月曜日の東京市場がクローズ。先週金曜日の03MSQは「29282.41」で決まった。SQ通過以降の先物は停止状態で、IVは18%台まで低下。今週は水曜日に「FOMC」、金曜日に「BOJ」が控えている。
「イベントプレイ」を狙っていきたいところではあるが、まず微妙な水準にある今のIVは割安なのか割高なのかを知りたい。もし割安なのであればイベント通過に向けてしっかりと盛ってくるので、オプション・ロングのスプレッドで取れそうだ。逆にもし割高なのであれば、イベント盛りはあまり期待できず、イベント通過で「ドッスン」と剥げるだろう。
だから先物の動向によるIVの反応など、今晩から明日くらいまでマーケットを観察し、以下のレポートのような「イベントプレイ」戦略を使い分けていこう。
(参考レポート:イベントプレイ)



2021.03.16(火)【イベントプレイは有効か】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は+150円ほど、IVは緩やかな「上げのP盛りC剥げ」、ATMのIVは17%台まで低下してきた。今晩(明朝)はFOMC1日目。昨日のコメントにも書いたとおり引き続きIVの動向を観察し、どのような「イベントプレイ」が有効か見極めていきたい。何か仕掛けるのであれば、経験則的に早くても明日の東京市場の後場になると思う。
2021.03.17(水)【イベントプレイ前段は?】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は狭いレンジでヨコ、IVは微盛りというかほぼ変わらず。
先物は今晩(明朝)の「FOMC」を控えて完全に様子見の姿勢であるが、IVはFOTMプットから微盛り。このIVの反応から今回の「FOMC」は全くスルー無警戒という訳ではないことが見て取れる。この様子なら「イベントプレイ」前段ポジションが仕掛けられるかもしれない。
今日の東京タイムは目立った剥げが起きず、わたしはタイミングを見つけることができなかったが、今晩NSにもし剥げることがあれば迷わず拾っていきたいところ。ただし無理は禁物、剥げれば拾うが微妙な剥げしか見つけられなければ前段ポジションは諦めて、イベント通過後の後段ポジションに注力した方が良いと思う。
経験則的に「FOMC」はイベント通過後に激しい剥げは起きず、明けて東京市場のオープンから「ドッスン」と剥げることが多い。「ドッスン」と剥げた後に「BOJ」が控えている場合は盛り返し、さらにそこから剥げ直しなどなど、「ボラティリティ・トレード」の良い猟場となることもある。
今回の「BOJ」は金曜日となっており、明日の東京市場からは丸一日明くことになる。だから「FOMC」の「イベントプレイ」が終わった後は、もう1セット「BOJ」の「イベントプレイ」ができるかもしれない。
今週の日米の政策金利発表でスマイルカーブはどのような軌跡をたどって変化し、「イベントプレイ」でドコをドウすれば取れて、また取れないのか。スマイルキャッチャーなどで「シミュレーション・トレード」を行うと「ボラティリティ・トレード」のスキルは上達すると思う。
イベント前に先物は動かなくても、そのときのイベントの注目度によりIVはそれなりに動く。しかもイベントの前と後のIVは、ある程度のパターンを持って動く。2021.03.15(月)のコメントに「イベントプレイ」の参考レポートのリンクが張ってある。「イベントプレイ」のオプション戦略は様々な方法が編み出されてきたが、レポートのものは最もシンプルな手法の一つで、再現もしやすいと思う。マスターしてご自分の持ち技の一つに加えておけば、オプション・トレードも楽になるのではないだろうか。
2021.03.18(木)【お次はBOJ】
木曜日の東京市場がクローズ。先物は上昇しIVは「上げのP盛りC剥げ」。今朝に通過した「FOMC」の影響で東京市場で一旦は「ドッスン」剥げると見ていたが思ったほど剥げず、IVはATMで16%台。オプション戦略は変わらず、引き続き明日に控える「BOJ」の「イベントプレイ」の前段及び後段を模索していこう。
2021.03.19(金)【BOJ通過】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は-1%超、IVは微盛り。後場寄り後に「BOJ」を通過した先物は「HLバンド」のLラインを抜けて急落。IVは微盛りから小盛りとなった。
日米金融政策イベントを通過し「イベントプレイ」絡みのノイズが消えれば、次のマーケットテーマは米金利動向となりそうだ。先物は2月16日の高値30710円~3月5日に付けた安値28295円の2500円幅のレンジで推移しそうに見える。しかし強烈な上昇トレンドが継続しており大相場の真っただ中。
期近の残存がたっぷりと残っているこの時期、今のところわたしにはオプションでどうこうするイメージがあまりわかない。「プロテクティブ・プット」や「プロテクティブ・コール」など「いつものアレ」系はすぐに撃てるようトリガーに指を乗せておきたいが、今後のオプション戦略を考える上で、しばらく先物とIVの変化を観察してみた方が良さそうにも思える。
先物急落に対してはプット・コール共にそれなりに(そのときだけは)反応しそうに思えるが、先物が高値を高値を目指す展開となれば現在のIV水準ではどうだろうか。
2021.03.22(月)【投機筋はショート転向】
月曜日の東京市場がクローズ。先週は日米政策金利ウィークを通過し、大方の材料は出そろった。明けて東京市場の先物は「HLバンド」のLラインを下抜け、IVは「下げのP剥げC盛り」気味に推移。
以前のレポートでも書いたかもしれないが、テクニカルなものはあまり見ず、感覚で何とかするタイプのわたしが個人的に気にしている指標がある。それは「CFTC投機筋JPYネットポジション」、FXではお馴染みのやつだ。大筋のオプション戦略を組み立てていく上で、先物の大局観や「環境の変化」を感じ取ることができる指標として重宝している。
昨年まで大きくロングだったこの指標は、今年に入ってから徐々に解消されニュートラルに近づき、先週ついに1年ぶりとなるショートに転じた。投機筋は機動的に資金を動かすが、大局を表しているこの指標では、しばらくこの流れは続くと考えていた方が無難だ。
言い換えれば、昨年のコロナ・ショック以降続いている大相場の大局に変化が訪れたことが、この指標から読み取れる。よって先物は下目線、オプション戦略としては「プロテクティブ・プット」を基本にプット・ロングを絡ませたスプレッドが有効な相場付きとなるかもしれない。
しかし今日のところは、先物大幅下落にも関わらずプットは不感症。ここまで大相場が長く続いてきたこともあり、下落は押し目~の高値更新を見ている向きも多いのではないだろうか。もし先物が28500円付近のレンジ下限でも警戒感が伝わってくるほどプットが盛っていなければ、それは「ギルドの訓え・三対二の法則」により「プロテクティブ・プット」系の良いエントリーのチャンスとなるかもしれない。
いづれにしても今すぐにどうこうという訳ではないので、先週末のコメントに書いたとおり、しばらくマーケット(先物とIV)の動向を注意深く観察していこう。
2021.03.23(火)【微妙な先物水準と低くもないIV】
火曜日の東京市場がクローズ。昨晩は先物が上昇するとIVはプット・コール共に-1%ほどの剥げ。しかし明けて東京市場がオープンすると先物は下げ始め、連れて剥げていたIVも全て盛り直し。ATMのIVは19%台と、昨日から変わらず。
昨日のコメントに書いたが「プロテクティブ・プット」系などプット買いを入れていきたい相場付きではある。しかし29000円前後の微妙な先物水準と低くもないIVの中、無理にオプション・ロングを仕掛けていっても返り討ちに合うのは必至。先物が28500円程度のレンジ下限まで落ちてくるのを静かに待ち、まずはIVの動向を確認してみたい。
2021.03.24(水)【安値更新するも盛らないプット】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は3月5日の安値を更新。IVはFOTMコールが+1%ちょっとの盛りとなり、ATMで22%前後まで上昇。プットは一時的には反応するが盛りは続かず、前日比タイ。総じてスマイルカーブは「下げのP剥げC盛り」型で推移。
先物は早々に28500円ラインを割り込み、念願の(笑)IVの変化と反応を見ることができた。先物が下落しスマイルカーブが「下げのP剥げC盛り」型となると、マーケットは典型的な「ザ・平時」の状態と言える。
つまり(マーケットが間違えているとか誰の読みが正しいとか、そういった占いではなくIVから読み取れる事実として)プットの反応はすこぶる悪く、マーケットは更なる急落や下落トレンドへの転換を全く意識していないことが伺える。
と言っても、この反応は東京市場限定かもしれない。3月22日(月)のコメントにも書いたように、むしろすでに投機筋はショートに転じていることから東京市場とNY市場ではセンチメントに温度差があるのではないだろうか。
NSからは「ギルドの訓え・三対二の法則」により「プロテクティブ・プット」を入れていきたい。ただし「オプション・ロングは生モノ」、プットは盛り続かず、イージーモードにはまだまだ程遠いマーケットであることが分かっているのでポジションは小さく、そして無理には引っ張らず、評価益が乗ったならばこまめに返済しておくほうが無難ではないだろうか。
またエントリーのタイミングについて、先物が少し反発すればすぐ剥げるので、このタイミングを待ってからの剥げ買いを徹底した方が良さそうだ。繰り返しにはなるがイージーモードではないので、積極的にポジションを取っていこうという訳ではない。得意なパターンではなかったりリスクを取りたくなければ、スルーするのも全然アリだろう。
オプション取引はその時々のマーケットのコンディション(スマイル物語)を読み取り、相場付きに合致したスプレッド(オプション特性を最も発揮するであろうスプレッド)を組むもの。無理にポジションを取って、負けるくらいなら何もしない方がまだマシだ。「勝てるトコだけコツコツ」と抜いていくのがお仕事、とギルドの始祖が申しておりました。
スマイルキャッチャーなどに狙っているスプレッドの「シミュレーション」ポジションをあらかじめ入力しておくと、マーケットの変化と経過に伴うグリークスや評価損益の推移を体感でき、実弾エントリーのタイミングを計りやすい(わたしはいつもそうしている)。
(参考レポート:オプション・ロングは生モノ)



(参考レポート:イージーモード)



(参考レポート:負けるくらいなら何もしない方がまだマシ)


2021.03.25(木)【全剥げ】
木曜日の東京市場がクローズ。先物は「HLバンド」のHラインまで上昇し、IV的ノルマを達成。IVは-1%~-2%の全剥げとなり、ATMのIVは20%前後まで低下してきた。
もう少しIVが低下してくれれば「プロテクティブ・プット」もやりやすくなりそうだ。この後NSで再び先物がレンジ下限付近を見ることがあれば、引き続き「プロテクティブ・プット」を狙っていきたい。
ただし昨日も書いたように「敗戦処理」をしたくないならムリは禁物で、マーケットはオプション・ロングに対してイージーモードではない。現に「シミュレーション」上、昨NSの深夜の剥げたタイミングで組成された「プロテクティブ・プット」は未だに救われていない。この先、先物が上昇していけばロングに傾いたデルタと「上げのP盛りC剥げ」により救われるかもしれないが、先物が反落した場合は同じようにプットが盛り返すとは限らず、スプレッドは救出不能となるかもしれない。
(参考レポート:敗戦処理)

2021.03.26(金)【上げのP盛りC剥げ】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は「HLバンド」のHラインを抜けておよそ+400円、IV的上昇ノルマを達成。IVは美しい「上げのP盛りC剥げ」によりATMで18%台まで低下してきた。
キレイな「上げのP盛りC剥げ」により、結果的に先日からの「プロテクティブ・プット」は幸運にも救われることとなったが、ホールド時間が長く苦しいポジションとなった。このようなトレードは、できる限り避けていくのがオプション取引では長期的に利益が残ると思う。
もっと言うのなら、イージーモードではないこの局面でムリに(強引に)オプション・ロングを入れるのではなく、グリークスをフラットにした「フルヘッジ・ベア・シンセティック」が最適解だったのではないだろうか。
来週は3月配当のスナップショットと権利落ち日があり、またそろそろ04SQが意識される時期。金曜日には「NFP」を控えているが、そのあと主要マーケットは月曜日まで「連休」に入る。だから週後半は静かな展開となり、IVはしっかりと剥げてくれるかもしれない。
今週は「下げのP剥げC盛り」と「上げのP盛りC剥げ」を確認できたことで、いつものオプション戦略に変更はない。来週以降、29500円超の水準では「プロテクティブ・コール」や「フルヘッジ・ブル・シンセティック」を考えていきたいところ。
しかし直近レンジの上限がイマイチ曖昧であり、仕掛けていくタイミングが難しい。また前述のように週後半は静かなマーケットになると言うのなら、オプション・ロングを抱えたまま停滞ヨコ剥げに巻き込まれるのは【絶対回避】しなければならない。
その辺を計りつつ、次の主な狩場は再来週のSQ週の火曜日から、猟法は毎度の「専業メシネタ」となりそう。
2021.03.29(月)【後場急落の材料は?】
月曜日の東京市場がクローズ。先物は金曜夜間に「HLバンド」のHライン(IV的上昇ノルマ)を達成して引け。しかし明けて東京市場に入ると週末の材料で軟調に推移。一時「HLバンド」のHラインに再タッチしかける場面もあったが、後場の400円クラスの急落により、総じて往って来い。
「上げのP盛りC剥げ」により+1%ほど盛っていたプット(ErisP)は、後場の急落で+3%を超える大盛りに。逆にコール(ErisC)の反応は鈍く、ATMのIVは19%台まで上昇。
3月26日(金)のコメントにも書いたとおり、「プロテクティブ・コール」を仕掛けるために先物が29500円に乗せるのを待っていたのだが、達することなく下落していってしまった。急落の材料はイマイチ良く分からないが、野村絡みの続報かもしれない。影響の程も良く分からないので、この後NSの欧州市場・NY市場の様子をよく観察してみよう。
2021.03.30(火)【3月権利落ち日】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は3月配当落ち分を消化して上昇。IVはプット(ErisP)は変わらず、コール(ErisC)剥げ。ATMでは17%台まで低下。
昨晩NSは新たな動きがあるのかと警戒するも特に何事もなく肩透かし。オプション戦略は変わらず、引き続き29500円超から「プロテクティブ・コール」を考えていきたい。
2021.03.31(水)【そう悪くはない結果】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は-250円ほどの下落。IVは「下げのP剥げC盛り」気味に推移、ATMは17%前後まで低下。
昨晩NSオープンで先物の29500円乗せがあり「プロテクティブ・コール」を仕込むタイミングがあった。ATMが剥げたために引きずられたコール(ErisC)も十分に盛らず、スプレッドはお腹いっぱいの評価とまではいかなかった。しかしそう悪くはない結果になったと思う。引き続き同様の手筋で、レンジの上と下を狙っていきたい。
2021.04.01(木)【専業でもだいぶ苦労する】
木曜日の東京市場がクローズ。先物はレンジ内で+200円ほど、IVはキレイに「上げのP盛りC剥げ」、ATMは昨日より更に剥げて16%台。
前場に29500円乗せがあり「プロテクティブ・コール」を仕掛けるタイミングがあった。その後ラインチタイム前後であれば評価が乗ったまま返済できたと思うが、後場に持ち込めばヨコ剥げによりトントンからマイ転。「オプション・ロングは生モノ」、マーケット環境がイージーモードでない今は、評価はさっさとポケットに入れ、その場から立ち去った方が良さそうだ。
さて、兼業などで時間的にマーケットに張り付いていられないという方から、「プロテクティブ・コール」や「プロテクティブ・プット」が「オプション取引の基本中の基本」なのはわかったが、ずっと見てはいられないので良いタイミングでスプレッドを出し入れできない、と伺うことがある。
プロテクティブ系はどストレートのオプション・ロング・スプレッドなので、グリークスが大きい。だからスプレッドの評価も大きく振れるので、出し入れのタイミングが重要になってくる。夜間に良いタイミングを見つけて仕掛けたのは良いが、明けて東京市場は本業があり返済タイミングがあっても返せない、仕事から帰ってきてみれば案の定、評価はマイ転、これでは確かにもどかしい。
しかし、ではマーケットを見ていれば的確にスプレッドを組み、的確に利益を懐に入れることができるのかと言われれば、そこは専業でもだいぶ苦労する部分。逆にたまたまマーケットを見ていなかったことが功を奏した、なんて経験だって誰にでもあるはずだ。
だから「マーケットは個を気にせず」、ご自身の環境で見れる見れないとグズグズいうものではなく、マーケットとはそういうものだよと言われてしまえば、そういうものかもしれない。結局、マーケットは待ってはくれない。相場とウマく付き合いたいなら自身の生活環境をマーケットに合わせるしかないのだろう。オプション取引のような短期的なポジションをイジりたいのであれば尚更のこと。
もしタイミングを計ることが難しい場合は、「プロテクティブ・コール」に「カバード・プット」を追加して「フルヘッジ・ブル・シンセティック」にしてみるのも一つの手だ。また「ミニ売り」の代わりにATMのコールを売って「コール・バック・スプレッド」にするのもアリだろう。「プロテクティブ・コール」と比較してグリークスは小さくなり、スプレッドの評価の振れ幅も合わせてマイルドになる。
だだし「フルヘッジ・ブル・シンセティック」は「即死ポジション」。スプレッドに「プット売り」という「オプション・ショート」が組み込まれることになるので「ブラックスワン」にはご用心。それこそ仕事で見てられなかった、では済まされない結果となるかもしれない。
2021.04.02(金)【今晩NSから休場】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は「HLバンド」のHラインを突き抜け、およそ+500円、IVは昨日に引き続き「上げのP盛りC剥げ」から「上げの全盛り」になりかけ。
スマイルカーブが「上げの全盛り」になりかけていることで、OTMコール(ErisC)が剥げなかった。「プロテクティブ・コール」は朝寄り後からHラインまでの戻していく局面で仕掛けても、全然間に合う結果となった。今晩NSには「NFP」が控えているが、来週月曜まで休場となる市場が多く、薄商いとなりそうだ(ピタリと停止するか走るかわからない)。
2021.04.05(月)【引き続き欧州市場休場】
月曜日の東京市場がクローズ。先物は+200円ほどで30000円回復。IVは「上げのP盛りC剥げ」。金曜日に引き続き、NSの欧州市場の多くは休場。
2021.04.06(火)【HLバンドのLラインを達成】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は東京市場のオープンから30000円を割れて崩れ、-350円ほど。「HLバンド」のLラインを達成。IVはATM付近で落ち「下げのP剥げC盛り」、FOTMプットはセータ分の盛り。
特に警戒する内容も見当たらないが、NSからは営業日的に「魔水」。連休明けの夜間のマーケットの様子を観察していこう。もしかしたらSQ週の「専業メシネタ」が見つかるかもしれない(今のところわたしには何も見えない)。
2021.04.07(水)【無風の魔水】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は見事なヨコ、IVはATMで14%台まで低下。
「ボラティリティ・トレード×ガンマ・トレード」が最大に生かせる時期なのだが昨日同様、残念ながら「SQ週の専業メシネタ」は見つけられず。こればかりは仕方がない(どうしようもない)。ヘタな手出しはせずに、チャンスがやってくるまでは静観するしかないだろう。引き続きNSもウォッチしていこう。
2021.04.08(木)【無風の04SQ最終売買日】
04SQ最終売買日、木曜日の東京市場が無風でクローズ。先物はやっぱりヨコ、期先のIVは全剥げとなり、ATMで16%台まで低下。NSからは5月限をイジることになるが、今のところところ何も書くことがない。
2021.04.09(金)【04SQ29909.73】
04SQ日、金曜日の東京市場がクローズ。04SQ値は29909.73で決まった。今週のSQ週はネタを掴むことができず全く動けなかった。気を取り直して、NSから新限月となったマーケットをぬるく観察していこう。
2021.04.12(月)【しばらく様子見の姿勢】
04SQ明け、月曜日の東京市場がクローズ。先物はやや下落、IVは微剥げでATM16%前後。今のところわたしには今後のオプション戦略が見えない。しばらく様子見の姿勢でマーケットをウォッチしていこうと思う。
2021.04.13(火)【引き続き様子見】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は「HLバンド」のHラインにタッチしIV的上昇ノルマを達成すると、その後はキレイに反落。IVは「上げのP盛りC剥げ」だが変化はそれぞれ±0.5%ほど、ATMは15%前後まで剥げた。引き続き様子見の姿勢でマーケットをウォッチしていこう。
2021.04.14(水)【先物IVヨコ】
水曜日の東京市場がクローズ。先物はヨコ、IVもヨコ。画像のみ記録。
2021.04.15(木)【今日も先物IVヨコ】
木曜日の東京市場がクローズ。今日も先物はヨコ、IVもヨコ。画像のみ記録。
2021.04.16(金)【今週は先物IVヨコだった】
金曜日の東京市場がクローズ。今週は先物はヨコ、IVもヨコ。画像のみ記録。
2021.04.19(月)【引き続き様子見】
週明け月曜日の東京市場がクローズ。先物はヨコ、IVもヨコ。画像のみ記録。次のオプション戦略を探るため、引き続き様子を見ていこう。
2021.04.20(火)【Lライン下抜け】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は「HLバンド」のLラインを下抜け、スマイルカーブは「下げのP剥げC盛り」型に変化したがプットは剥げず。かといって盛らず。マーケットでは平常運転が続いており、次のオプション戦略のイメージはまだ湧いてこない。様子見の姿勢は変わらず、NSを観察していこう。
2021.04.21(水)【連日Lラインをタッチ】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は昨日に続き「HLバンド」のLラインをタッチ。スマイルカーブは相変わらずの「下げのP剥げC盛り」型で、プットは剥げず盛らず。先物日足チャートも見ていこう。
上の画像は日足チャート。先物は28000円手前のレンジの下限に接近してきた。ATMのIVはコール盛りに引っ張られて20%前後まで盛ってきていることで、そろそろプットも盛り出しても良さそうな感じはしているのだが……。
ここで何かオプション戦略をやれと言われれば、「プロテクティブ・プット」もしくは「プット・バック・スプレッド」が考えられる。が、今のところプットの反応はイマイチで、先物の下落が28000円手前まで進んでも不感症のままかもしれない。
28000円を下抜ければさすがにプットは盛り出しそうだが、ここまでのスマイルカーブの反応から、マーケットはしばらくレンジ内で停滞することを織り込んでいるようにも思える。
その場合は「プロテクティブ・プット」や「プット・バック・スプレッド」でベガをロングに全振りするより、よりフラットなグリークスとなる「フルヘッジ・ベア・シンセティック」が最適解となるかもしれない。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」であれば、ここまで先物下落で盛ってきたコールを売り、未だ盛らないプットを買うことになるので「ボラティリティ・トレード」的に理に適ったオプション戦略だ。あとは先物が反発していけばスマイルカーブの「上げのP盛りC剥げ」と先物ロングにより、スプレッドに利益が乗ってくるはずだ。
セータをフラットか微ロングに調整すれば時間経過にも対応できる。しかし生半可なジリ下げが止まらない場合、プット買いが入っているスプレッドとはいえ都合が悪くなってくる。適宜、スプレッドが破綻しないようにポジションを出し入れしつつ、グリークスを調整していくしかないだろう。
(参考レポート:フルヘッジ・ベア・シンセティック)



2021.04.22(木)【フルヘッジ・ベア・シンセティック成功】
木曜日の東京市場がクローズ。先物は「HLバンド」のHラインを抜けてなお反発〆+670円、等倍アノマリーが発動。IVは典型的な「上げのP盛りC剥げ」。
昨日のコメントにも書いたようにNSオープンで建てた「フルヘッジ・ベア・シンセティック」戦略(上の画像)は、幸運にも一発で成功したようだ。無理に引っ張らずにそこそこで逃げ、次の戦略を考えながら再び様子見姿勢に戻ろうと思う。
(参考レポート:等倍アノマリー)



2021.04.23(金)【キャピタルゲイン課税を2倍に増税】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は-150円ほど、「HLバンド」のLラインでピタリ安値。IVはプットが全体的に微盛り、コールは変わらず、ATMで19%前後。
マーケットは今朝がた流れた「富裕層向けキャピタルゲイン課税を2倍に増税提案」とのヘッドラインに反応。この後NSの動向が気になるところ。とりあえずNYタイムの様子を見ていこう。
2021.04.26(月)【日米政策金利ウィーク】
週明け、月曜日の東京市場がクローズ。先物は値幅を伴ったレンジ、IVは「上げのP盛りC剥げ」型だがコールは目立って剥げず。
今週は日米の政策金利ウィークとなっている。まずは明日、展望付き「BOJ」、明後日に「FOMC」のスケジュール。どこかで毎度の「イベントプレイ」を仕掛けるタイミングがあるかもしれない。「イベントプレイ」ではいつもやることは同じなので、現在のマーケット環境でオプション戦略から利益を取る貴重なチャンスとなりそうだ。逃さぬように先物・スマイルカーブの動向をしっかりと観察していきたい。
2021.04.27(火)【BOJ通過】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は29000円付近でヨコ、IVはATMは18%台で変わらず、両FOTMに向けてV型に盛りskew立ち。
「BOJ」はイジで無風通過。明日の「FOMC」に向けて微盛りしている感がある。この後NSに良い感じに剥げることがあれば「イベントプレイ」前段ポジションを狙いたくなる。しかし「FOMC」は明日の2700時なので仕掛けるのはまだ早そうだ。少なくとも明日の東京市場以降がベターだろう。もちろん良い剥げに恵まれなければスルーしていこう。
2021.04.28(水)【今晩FOMC控え】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は29000円を挟んでヨコ、IVは±1%ほどの盛り剥げを繰り返し、ATMは18%前後まで剥げてV型。今晩NS27:00に「FOMC」が控えている。
2021.04.30(金)【GW中営業日】
GW中営業日、金曜日の東京市場がクローズ。先物は29000円を挟んでレンジ内で推移、IVは小幅な盛り剥げを繰り返しATM18%台。NSが終わると次の営業日は来週5月6日(木)となる。
2021.05.06(木)【ATM15%割れ、GW中営業日】
GW中営業日、木曜日の東京市場がクローズ。IVはATMで15%割れ。画像のみ記録。
2021.05.07(金)【今晩NFP、GW中営業日】
GW中営業日、金曜日の東京市場がクローズ。IVはATMで13%前後まで低下。今晩NSに「NFP」が控えている。GW中につき画像のみの記録。
2021.05.10(月)【GW明けSQ週12%台】
GW明けSQ週、月曜日の東京市場がクローズ。先物水準はGW前と比較して500円ほど上昇し29500円。IVは-5%ほど「ドッスン」して12%台。
12%台は久しぶりとなるが、マーケット環境次第でこのまま低IV相場が数か月続く可能性もある。
以下、GW中に「ギルド集会所:#07_伝習所_ゑもんレポート附属_ボラトレ特科教導隊チャンネル」で交わされた皆さまのコメントを一部ご紹介。ここ最近のヌルいマーケット環境に対応した皆さまのオプション戦略。素晴らしいアイデアが詰まっており、勉強になると思う。
op_ki 16:48
結構剥げてるので入りたいですが、先物がまだ定まりません。とりあえず上のようで。
chibi chibi 19:38
GW前に仕込んだ、ベアシン、微益で利確。先物に助けられました
op_ki 13:09
えらい剥げますね。なにか楽観的になれそうな材料あるんでしょうか。
雇用統計に向けて盛るんかな。
op_ki 15:01
ロンスト仕込みました。さすがにIV低すぎないですかねと思いますが、さてさて。
Emon 15:20
2018年のクリスマスショックが終わってから2019年は長らく12%前後が続いたので、
この水準がデフォルト化するかどうかですよねー

op_ki 15:35
低IVは将来のクラッシュを連想します。
売りだけだと、いつか吹き飛ぶので買いレグを入れたバックスプレッドに妙味があるかなと思います。
それかカレンダーでセータを抜く感じがいいんですかね。
Kaz 15:52
爆弾は色々埋まってそうですが、今のところガン無視できてますね
緩和がいつまで続くのかが焦点ですが、やっぱりどっかで中国がやらかすんじゃないかと
Emon 17:47
わたしの場合の低IV相場の凌ぎ方は基本ベアシンで逝いきます
①下げのP剥げC盛りでデルタセータ微ロング、ガンマベガ微ショートのベアシンをエントリー
②その後に上げのP盛りC剥げでWIN離脱→①へエントリー待ちループ
③その後に更に下げのP剥げC盛りでひたすらナンピン→②へ
④その後に下げが強まり下げの全部大盛りしだしたらWINorトントン離脱かプロP変形かそのときの相場付きで再考
⑤エントリー後にヨコヨコが続くならデルタセータ微ロング、ガンマベガ微ショートを調整維持
Emon 17:57
わたしの経験上、低IV相場の安心モードから恐怖モードに入りプットが盛り出すと、
今まで下げのP剥げで安く成り果てたファーが思ったよりも盛ります
だからプット買枚数:コール売枚数は+2:-1、+3:-2、+4:-3のように、
プット買玉はOTMより少しファー寄りにして枚数多くすると離脱しやすいです
逆にコール売玉はOTMもしくは少しATM寄りを売るのがやりやすいです
Kaz 17:57
やっぱりシンセだと思ってましたが、即死の心配がないベアシンですね
Emon 18:14
はい。ベアシンセを極限までロング寄りにしたスプレッドがPバックなのでベアシンとPバックは兄弟ですが、
低IVだからというだけの理由であてもなくPバックでは、更なる下げのP剥げC盛りとタイムディケイの損失がかなり痛いです
だからそのら辺のP剥げ&タイムディケイリスクと、恐怖モード暴落リスクのバランス取って、
コール売ってグリークスをフラット寄りに。というわたしの場合の考えです
Kaz 18:29
シンセって盛ったオプションを売って禿げたオプションを買うという、すごく素直なスプレッドですよね
最近やることなくてよくシンセにしてたのですが、安心感もあるししばらくこれで生きていくことにします
Emon 18:33
取り回し超楽、即死ナシ、それでいてそこそこ抜ける
低IV相場のつよーい味方
op_ki 20:06
盛り出しましたが、コールのストライクをもう少しニアに寄せた方が良かったし、C29500を買う発想が無かった。。
op_ki 22:40
カバPに切り替えてプラス。コールが予想よりも盛りました。
ZIMA 22:49
私はベアシン+プットバックの盆栽みたいなことを何ヶ月もやってます
損益は悪くはない感じ
シロクマを見ていたらこれを食べたくなってきた
ほむほむ 23:30
さっき下がったところで,ベアシン入れましたがトントンですね。月曜まで引っ張りますかね
Reo 06:49
私もベガフラットとセータフラットのあいだのバックですねぇ。盆栽のようでもありますが、
バックは噴かないと楽しくないですね♪
2021.05.11(火)【先物-1000円、IV+8%】
火曜日の東京市場がクローズ。昨晩NY震源によるサゲを引き継ぎ、先物はおよそ-3.3%の-1000円。IVはATMで+8%の20%台、しかし両翼のOTMは+2~3%と先物下落スピードの割には反応鈍めで微妙な盛り。昨晩のSP500の-1%程度の下落に対して、日本株はずいぶんと過剰に反応した感があるが、今のところ先物に反発の兆しはない。
昨日のコメントでは「しばらくヌルい環境が続くかもしれない」などと書いたばかりだが、どうもゆっくりとはさせてもらえないようだ。鋭い観察力をもって昨晩NSからオプション・ロングを仕掛けていれば、東京市場でなかなかの利益が上げられたと思う。ここ最近では貴重な収益源となったはずだ。当然ながらわたしはボサっとしていて完全に乗り遅れた(いつものこと)。
今週はSQ週ということもあり「専業メシネタ×ボラティリティ・トレード×ガンマ・トレード」を仕掛ける良いタイミングが見つかるかもしれないので、「魔水」となるNSからのマーケット動向も注意深く見ていこう。ただし個人的には良いオプション戦略が浮かばなければ、無理に出動していく局面ではさなそうに思える、現時点では。
昨日に紹介した「ギルド集会所」内のコメントにもあったように、先物はそれなりに下落してきている。NSから反発を狙って期先の「フルヘッジ・ベア・シンセティック」などを入れて様子を見ていくのもアリだと考えているが、どうだろうか。
2021.05.12(水)【魔水MAX-970円】
「魔水」曜日の東京市場がクローズ。先物はMAX-970円、〆で-550円(-2%)ほど。IVはATMで最大10%の特盛りとなった。「魔水」というに相応しい暴れっぷり。
一昨日、昨日までのコメントに加える内容も特にないが、昨晩NSからの期先「フルヘッジ・ベア・シンセティック」は非常にウマいオプション戦略となった。先物下落パターンで1セット+30円ほども抜ける「フルヘッジ・ベア・シンセティック」はあまり見かけない(仮にもフルヘッジ・ベア・シンセティックのグリークスはフルフラット≒その時点ではリスクを取っていない、なのだ)。では、今晩も同様の手筋でウマくいくだろうか。
IVは期近ATMで26%台まで盛ってきているが、当然ながら今後、先物の下落が止まれば剥げ、さらに下落が進めばさらに盛るだろう。こればかりはどっちに転ぶか分からない(分かれば苦労しない)。でも何かアイデアはないかと「分からないなり」に建てた推測を元に、何とかオプションを組んでいかなければならない。
我々が使う道具はオプションなのだから、ヒントはいつもスマイルカーブにある。明日のNSから限月交代となる期先(6月限)も期近(5月限)に連れてかなり盛ってきてはいるものの未だに21%台。今週の先物の下落幅の割にはイマイチ盛りに欠ける気がする。これはどういうことなのだろうか。ここから読み取れることとは何だろうか。
上の画像はカレンダー系スプレッドのゑもんレポートで過去に何度も紹介している「時間的影響を排除したスマイルカーブ」。YouTubeで🔴Live配信している真のスマイルカーブとはまた違った印象を受けるかもしれない。詳細は下記リンクの過去レポートを参考にしていただくとして、「時間的影響を排除したスマイルカーブ」の見どころは、期近と期先のスマイルカーブの開いたサヤ、ここに注目してみよう。
スマイルカーブの観察力が備われば、オプションマーケットが今後の先物の動向について何をどの程度織り込んでいるのか、その様子が透けて見える。「スマイル物語」を丁寧に観察し読み解いていけば、「分からないなり」にも何かがおぼろげに映り、今組むべきオプション戦略が見えてくるかもしれない。
(参考レポート:時間的影響を排除したスマイルカーブ)




2021.05.13(木)【05SQ最終売買日】
05SQ最終売買日、木曜日の東京市場がクローズ。先物は続落-600円ほど。IVは6月限のATMで+2%ほど。「下げのP剥げC盛り」型だがプットは盛りもせず剥げもせず。
先物が27500円を割り込んだことでそろそろプットは盛り上がってきそうなものだが、今のところイマイチの反応。スマイル物語を読むとやはり今現時点では「平常運転・サゲは一過性のもの」という認識がマーケットの見立てと解釈して違いなさそうだ。
マーケットの見立ては正しいこともあれば間違えていることもあり、必ずしも今後を的中させるとは限らない。平時におけるオプション取引の基本は「剥げ買い・盛り売り」(とギルドの始祖が申しておりました)。
なので今週のコメントの繰り返しにはなるが「勝てるトコだけコツコツ」的な対応をするならば、未だにイマイチ盛っていないプットを買い、盛ったコールを売るスプレッド(フルヘッジ・ベア・シンセティック)を入れるのが、今のところベター(ベスト、ではない)なアイデアではないだろうか。
2021.05.14(金)【反発+550円】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は反発し+550円ほど。IVはプット・コール共に1~2%の剥げ。それでは昨日NSの寄り付き後にフルフラットで組まれた「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の結果を見てみよう。
昨日まで続落してきたように先物下落パターンであればもう少しは抜けたかもしれないが、反発し先物上昇パターンとなっても1セット25円ほどの評価プラス、悪くない結果ではないだろうか。オプション取引ではぜひマスターしておきたいスプレッドだ。
2021.05.17(月)【東京市場でスリッパ隊】
週明け、月曜日の東京市場がクローズ。先物は-200円、IVはプット・コール共に+1%前後の盛り。金曜NSは反発したものの28000円台の滞空時間は短く、週明け東京市場でスリッパ隊。何とも言えないがNSの様子も観察していこう。
2021.05.18(火)【上げのP盛りC剥げ】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は+600円、IVは「上げのP盛りC剥げ」。以下は先日の「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の追跡。トレンドが出ないのであれば無難な結果ではないだろうか。
2021.05.19(水)【ウマいオプション戦略は思い浮かばない】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は「HLバンド」のLラインを下抜けてMAX-500円ほど。IVは全体的に微盛り。
ここ一週間は総じてレンジ内で推移。クジラ幕的な先物動向でIVも日替わりに盛り剥げを繰り返しているうちは「フルヘッジ・ベア・シンセティック」以外にウマいオプション戦略は思い浮かばない。個人的には積極的にポジションを取っていく局面は、まだ先のことなりそうに思える。引き続きNSの様子も観察していこう。
2021.05.20(木)【ベアシン追跡5営業日目】
木曜日の東京市場がクローズ。先物は小幅な上昇となり+100円ほど。IVはヨコ、ATMで21%台をキープ。以下は05SQ最終売買日、5月13日(木)のNS寄りで組まれた「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の追跡。丸一週間(5営業日)が経過した。
時間の経過と先物が上昇してきたことで、当初デルタ・ニュートラルで組まれた「フルヘッジ・ベア・シンセティック」はペイオフダイアグラムの右側にある「カバード・コール」山を緩やかに登坂中。またプット買玉のグリークスは半分程度に衰弱。
総じて「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の合成グリークスは、ガンマとベガが微ショート、デルタとセータが微ロングとなり「カバード・コール」寄りとなった。(フルヘッジ・ベア・シンセティック = カバード・コール + プロテクティブ・プット)
ペイオフダイアグラムが示している通り、先物下落耐性がやや弱まったことが気になるかもしれない。その場合はプットを買増玉して合成グリークスをフラットに戻す一般的な調整を行うのもアリだろう。引き続き追跡していこう。
2021.05.21(金)【ココは必ず(確実に)理解できるように】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は+250円ほど。IVは「上げのP盛りC剥げ」型に全剝げ、ATMは19%台に低下、FOTMプットのみ剥げ残り。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の6営業日目を追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」を組成してから6営業日目、先物はおよそ1000円上昇し、昨日から更に「カバード・コール」に傾いてきた。スマイルカーブ上にプロットされた建玉IV値から、プット買玉は「+0.48%」、コール売玉は「+3.24%」のIVを抜いていることが分かる。スマイルキャッチャーによる評価益は「61.65」円。
プット買玉からはベガ値 4.24 * +0.48% なので +2.04円、
コール売玉からはベガ値 17.58 * +3.24% なので +56.96円、
「上げのP盛りC剥げ」効果により合計で「59.00円」のベガ益が「フルヘッジ・ベア・シンセティック」に内包されていることが分かる。つまりこのスプレッドの評価益に最も貢献しているのは、コール売玉のIV低下によるベガ益となる。あとはデルタ、ガンマ、セータの評価損益であるが、ほぼフラットであり相殺されて誤差の範囲の評価損益しか出ていない。
レンジ下限付近で先物の反発による「上げのP盛りC剥げ」を狙って「フルヘッジ・ベア・シンセティック」を組成、意図したとおりに「ボラティリティ・トレード」が成功、と言えるだろう。
「オプション取引とはボラティリティのトレード」と言われるように、「ボラティリティ・トレード」は基本中の基本であるのだから、自分で組んだスプレッドが意図したとおりにベガ益を抜いているかどうか、また抜いていないのであれば、どのグリークスが(どの建玉が)妨げになっているのか、適切な調整をかけていく必要がある。だからココ(グリークスと評価損益の関係)は必ず(確実に)理解できるようにしておこう。
何となくスプレッドを組んで何となく利益になって何となく損している、というあやふやな状態でトレードを行っていても、オプション取引がそれ以上に上達することは決してないと思う。だからオプション取引は小難しい。その代わりと言ってはナンだけど、理解を深めることで確信的に利益を上げることができるときもあるという、非常に面白い(稀に見る)特徴を持った取引ではないだろうか。
(参考レポート:ベガ益)




2021.05.24(月)【NSはドイツとカナダが休場】
週明け、月曜日の東京市場がクローズ。先物はヨコ、IVはATMがやや落ちて18%台。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の7営業日目を追跡記録。
評価益は若干膨らんで+77円。マーケットに変化がないことから、特にこれまでのコメントに付け加える内容もない。今日のNSはドイツとカナダが休場。
2021.05.25(火)【8営業日目の追跡記録】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は+200円ほどの上昇、IVは昨日同様に中剥げで17%台まで低下。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」8営業日目の追跡記録。
評価益は93円まで膨らんでいる。ペイオフダイアグラムの右側「カバード・コール」山の山頂に居座るように先物が上昇してきていることで、デルタは無調整でニュートラルを維持。逆に左側は「プロテクティブ・プット」谷が形成されており、下落耐性はほぼ失われた。
またデルタはニュートラルだが、ガンマとベガはショートに傾き、セータは地味にロングに傾いている。つまり当初フル・フラットなグリークスで組まれた「フルヘッジ・ベア・シンセティック」は、時間の経過とマーケットの進行により今となってはほぼ「カバード・コール」の状態に変化した。
先物がある程度の下落をしてしまえば評価益は失われてしまうだろう。それでも暴落と言えるほど極端な下落が起これば、萎んだ「プロテクティブ・プット」が再び息を吹き返す。だからこのスプレッドは「即死ポジション」ではない(即死しない=逃げる時間がある。無傷で済むとは言っておらず、片手くらいはもげるかもしれない)。
暴落は場中に起きるとは限らない。対処するにも限界がある。ココが気になる場合はプット買玉を増玉しておいたほうが良いと思う。引き続きポジションをホールドしていこう。
2021.05.26(水)【やることなし】
水曜日の東京市場がクローズ。先物はヨコ、IVも17%台でヨコ。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」9営業日目の追跡記録。
評価益は103円まで膨らんでいる。今のところ追記するようなことはナシ。引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.05.27(木)【今日も見てるだけ】
木曜日の東京市場がクローズ。先物はヨコ、IVはATMから落ちて16%台。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」10営業日目の追跡記録。
評価益は121円まで膨らんだ。今日も追記することナシ。引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.05.28(金)【今週見てるだけでした】
金曜日の東京市場がクローズ。先物は+600円ほど。IVは「上げのP盛り剥げ」で、ATMは16%前後まで低下。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」11営業日目の追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価益は100円まで萎んだ。先物が上昇したことで、「カバード・コール」山の山頂を超えて右斜面を下り始めている。結果デルタはニュートラルを維持できずにミニ1.6枚分のショートに。
特に慌てるようなグリークスの変化ではないが、このあとNSにもう一発同クラスの一段高があれば対応した方が良さそうだ。土日を挟めばある程度は時間が解決してくれる。むしろ下落方向に多少のゆとりができたと言えるだろう。引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.05.31(月)【今晩NSは米国市場休場】
週明け、月曜日の東京市場がクローズ。先物は-250円ほど、IVは「下げのP剥げC盛り」型。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」12営業日目の追跡記録。
先物が下落したことで「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価損益は+134円まで膨らんだ。今晩NSは米国市場休場。引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.06.01(火)【今週も見てるだけか】
火曜日の東京市場がクローズ。先物は朝寄り後に「HLバンド」のHラインまで伸びるも、キレイにスリッパされ反落、結果ヨコ。IVはATMで変わらず16%台。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」13営業日目の追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価損益は+145円まで膨らんだ。もはや放置系、引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.06.02(水)【自動運転監視業務(自宅警備員)】
水曜日の東京市場がクローズ。先物は+150円ほど、IVは17%前後で推移。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」14営業日目の追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価損益は+150円まで膨らんだ。先物がレンジ推移のうちは自動運転監視業務(自宅警備員)くらいしかやることはない。引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.06.03(木)【続・自動運転監視業務(自宅警備員)】
先物は+100円ほど、IVは16%台で推移。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」15営業日目の追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価損益は+166円まで膨らんだ。今日も自動運転監視業務(自宅警備員)。引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.06.04(金)【続々・自動運転監視業務(自宅警備員)】
先物は-100円ほど、IVは17%台で推移。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」16営業日目の追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価損益は+182円まで膨らんだ。NYタイムには「NFP」が控えている。特に問題が起きないようであれば、引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。自動運転監視業務(自宅警備員)。
2021.06.07(月)【06MSQ週がスタート】
週明け、月曜日の東京市場がクローズ。先週金曜NSに「NFP」を通過し、今週は06MSQ週。先物は相変わらず29000円付近で停滞、IVはATMで15%まで剥げてきている。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」17営業日目の追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価損益は+216円まで膨らんだ。今週はMSQ週となっており「魔水・魔木」あたりに注意が必要かもしれない(でもたぶん無風SQ)。NSも特に問題が起きないようであれば、引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.06.08(火)【そろそろ逃走体勢】
火曜日の東京市場がクローズ。先物はヨコ、IVはATMで14%台まで低下してきた。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」18営業日目の追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価損益は+244円まで膨らんだ。1セットのポジションでもう十分にひねり出したのではないだろうか。今晩NSから「魔水」の営業日にあたる。そろそろ逃げの体制を取っておいた方が良さそうだ(でも今回はMSQだけどたぶん無風SQ、昨日も書いたけど)。特に問題が起きないようであれば、引き続きポジションをホールドし、ウォッチしていこう。
2021.06.09(水)【6月の魔水】
魔水曜日の東京市場がクローズ。先物はヨコ、IVはV型。もはや書くことが思いつかないガクッ。
2021.06.10(木)【06MSQ最終売買日】
魔木、06MSQ最終売買日の東京市場がクローズ。先物はヨコ、IVは上昇して16%台(期先ATM)。以下は「フルヘッジ・ベア・シンセティック」20営業日目の追跡記録。
「フルヘッジ・ベア・シンセティック」の評価損益は+262円まで膨らんだ。今日は06MSQ最終売買日(だった)なので、確実に東京市場の場中でクローズしていこう。「SQ持込絞り出し」なんてスケベなことを考えているとロクな目に合わない(もっと優秀なSQ持込み専用オプション戦略は他にある)。
今晩NSからは期近07月限の取引となる。新限月では別のオプション戦略が見つかると良いが、それは難しいかもしれない。
(参考レポート:優秀なSQ持込み専用オプション戦略)



2021.06.11(金)【06MSQ値29046.40】
06MSQ日、金曜日の東京市場がクローズ。06MSQ値は29046.40で決まった。新限月の取引でも良いチャンスに恵まれればまた仕掛けていきたいが、現時点では積極的な取引を行う環境ではなさそうに思える。観察とシミュレーショントレードだけは欠かさず、感覚を鈍らせないようにしていきたい。